期待の〝3人娘〟が描く未来とは――。フィギュアスケートの木下アカデミー(京都・宇治市)に所属する世界ジュニア女王・島田麻央(14)、四大陸選手権銅メダル・千葉百音(もね=18)、四大陸選手権8位入賞・吉田陽菜(はな=17)が単独インタビューに応じた。自身の武器、憧れの存在、将来の夢…。伸びしろたっぷりの若きスケーターたちが、それぞれの思いを語った。

【島田麻央】まさに運命なのか。世界を驚かせたのは、あの時と同じ〝マオ〟だった。2010年バンクーバー五輪銀メダルの浅田真央(32)が名前の由来の島田は、3月の世界ジュニア選手権で金メダルを獲得。14歳4か月での頂点は、2005年大会を制した真央を上回る日本勢最年少Vだった。

 昨シーズンはフリーで3回転半ジャンプ(トリプルアクセル)と4回転トーループを組み込んだ攻めの構成を披露。「ジャンプは楽しい」と得意にするが、スピンも大きな武器だ。「ジャンプは結構失敗があるけれど、スピンはあまり失敗がない。小さい時からスピンをすごく練習していたので、昔から少し得意にしていた」と総合力の向上にも余念がない。

 追いかける背中は、もちろん真央だ。「浅田真央さんに昔から憧れていて、みんなが見ているだけで笑顔になるような演技をして、みんなから応援してもらえるような選手になりたい」ときっぱり。その上で「浅田真央さんと関連づけてもらえることが小さいころはなかったので、うれしいです」と声をはずませた。

 26年ミラノ・コルティナダンペッツォ五輪は、年齢制限のため出場できない。それでも、島田はプラスにとらえている。「(五輪に出られるのは)7年後なので、4年間もっと練習する時間が延びたと思っている」。大先輩を超えるべく、貪欲にレベルアップを図るつもりだ。

ポーズをとる(左から)千葉百音、島田麻央、吉田陽菜
ポーズをとる(左から)千葉百音、島田麻央、吉田陽菜

【千葉百音】新天地で武者修行に励む道を選んだ。宮城・仙台市出身の千葉は、5月から拠点を木下アカデミーに移し「非常に恵まれた練習環境なので、たくさん学ぶぞという意気込みが大きい。今足りないところを補強したらもっと強いものになると感じているので、パワーアップしたい」と決意を新たにした。

 バレエ経験を生かしたしなやかな演技が千葉の持ち味。表現力に秀でる三原舞依(23=シスメックス)らを尊敬する選手に挙げた一方で、同郷で五輪2大会金メダルの羽生結弦(28)にも憧れている。千葉は「全てが完璧すぎて、フィギュアスケーターとして誰もがGOE(出来栄え点)をあげたくなるような、すばらしい演技をされる。技術面でも、ジャンプのフォームなどに一切の無駄がない」と畏敬の念を口にした。

 最大の目標は2026年ミラノ・コルティナダンペッツォ五輪で活躍することだ。「仙台でお世話になった方々にも、結果で感謝を伝えたい。五輪に出るだけじゃなくて、自分の思い通りの演技ができるようにということを念頭に置きたい」。その目は世界のテッペンを見据えている。

それぞれが高い目標を目指している
それぞれが高い目標を目指している

【吉田陽菜】最大の武器はトリプルアクセルだ。「みんなが跳んでいるので当たり前かもしれないが、跳んでいる選手の中でも質は負けていない」。吉田はノービス時代から取り組んできた大技が〝精神的支柱〟となっている。

 現在は島田、千葉など、近い年代の有望株と切磋琢磨する日々。「こんなに恵まれた環境はない。すごい選手ばっかりなので、毎日刺激を受けている。1年ごとに目標を立てて、一年一年を大切に、この環境に感謝して練習できたら」。

 そんな吉田が目指す道は、もちろん千葉と同じだ。「私も2026年ミラノ・コルティナダンペッツォ五輪が一番の目標というか夢。一年一年、ちゃんと成績を残していかないとかなわないと思う。少しずつトップに上っていけるように頑張りたい」と力を込めた。