女子テニスの加藤未唯(28=ザイマックス)は、4大大会・全仏オープン混合ダブルスでティム・プッツ(ドイツ)とのペアで優勝を果たしたが、〝奇跡のペア〟はこれで見納めになるかもしれない。

 加藤の優勝は、女子ダブルス3回戦で相手コートにボールを返す際、ボールガールに直撃させてしまい、相手選手の抗議による失格処分となっていたことで、世界規模で注目を集めた。そんな加藤、プッツ組は最終エントリー締め切り2分前に結成された急造ペア。試合や会見では、大会後に互いを知ったことを感じさせない息の合ったところを見せていた。プッツは、失意にあった加藤を、歓喜に導くために現れたパートナーと言ってもいい。

 しかし、プッツにとって混合ダブルスは、あくまで〝副次的〟な扱い。ドイツメディア「ヘッセンシャウ」は、プッツが同国メディア「ARD」のインタビューで語ったコメントを「ミックス(混合ダブルス)は、プランBのようなものだった。〝残念賞〟は正当に評価されないからね。(準々決勝敗退の)ダブルスで勝ちたかったし、このこと(混合の優勝)を整理するまで数日かかるだろうね」と引用した。

 ドイツ人男性として2人目となる混合ダブル優勝の快挙も、心の底から喜べないようだ。それだけに「ヘッセンシャウ」によると、今後は混合ダブルスを力を入れていくつもりはなく、残る今季の4大大会では、7月のウィンブルドン選手権は、全仏でも組んだケビン・クラビーツ(ドイツ)との男子ダブルスに集中するつもりだという。

 8月開幕の全米オープンでは、混合ダブルスの出場も視野に入れている模様だが、加藤と組むとは限らない上に、エントリーするかも含めて現時点ではわからない。プッツは「ARD」のインタビューに「ケビンは、きっと僕に文句を言うだろうね。僕はミックスの選手としては『最も野心的ではない』とよく言っているからね」とも語ったという。