陸上の日本選手権最終日(4日、大阪・ヤンマースタジアム長居)、男子100メートル決勝が行われ、坂井隆一郎(大阪ガス)が10秒11で初優勝。前回覇者のサニブラウン・ハキーム(東レ)が8位に沈む中、若きスプリンターが確かな存在感を示した。

 大会前から違和感を感じていた左アキレス腱の痛みが強まり「走るか迷った」というが、日本一への思いが坂井を突き動かした。スタートから飛び出すと、力強い走りを披露。ライバルたちを振り切り「自分が想像していたレースができた。それが優勝につながった」と涙ながらに語った。

 不安な気持ちを乗り越え、地元で頂点に立った。ただ、世界選手権(8月、ハンガリー・ブダペスト)の参加標準記録(10秒00)突破はできていないのが現状だ。「標準記録を切って(代表に)選ばれたい部分もある。まだ切れていないので、しっかりと標準記録を切って、100メートルで世界選手権に出場できるように、残りの期間頑張りたい」とすぐさま気持ちを切り替えた坂井。日本一の称号を胸に、さらなる高みを目指す。