ついに底を打ったのか。巨人は23日のヤクルト戦(神宮)に7―3で快勝し、今季2度目の2連勝を飾った。実に開幕カード以来の勝ち越しを強力アシストしたのは、チグハグだった打線だ。今季初の1試合3本塁打が飛び出し、8試合ぶりの2桁安打で圧倒した。呪縛から解き放たれたかのような暴れっぷりの背景には、阿部慎之助ヘッド兼バッテリーコーチ(44)による〝禁断フレーズ〟が一因とささやかれている。
久しぶりに投打がかみ合った。2回に岡本和の2号ソロなどで2点を先制し、4回には大城卓の特大3号2ランで中押し。5回にはブリンソンの2号2ランでダメ押しし、先発した横川は5回2失点でプロ初勝利を飾った。終わってみれば3発、11安打の猛攻。原辰徳監督(64)も「攻撃に関しては言うことはないですね」とえびす顔だった。
一発攻勢はおはことするところだが、直近2試合は打線につながりも生まれた。この日は不振を極めた坂本と前日22日にプロ初スタメンを果たした秋広がマルチ安打をマーク。2打点の秋広は2試合連続打点のオマケつきだ。やることなすことすべてが裏目に出ていたチームがまるで豹変…。そのきっかけとして挙げられているのが、阿部ヘッドが投じた〝劇薬〟だ。22日の練習前に野手全員を集めてこう伝えた。
「今、目標にしているのは優勝じゃない」
経営陣からも3年ぶりのV奪回を厳命されている中では異例の発言だ。しかし、その言葉の裏には明確な意図があった。
「今の時点で目標にするのは、まず(勝率)5割だろうと。目標にも段階ってものがある。みんな踏み越えようとし過ぎて空回りしているんじゃないかなと思って」
最終目標はもちろんリーグ優勝だが、この日で20試合を消化し、ペナント全体で見れば序盤も序盤だ。遠すぎるゴールを目指してやみくもに進むよりも、目先の現実的な目標を設定し、地に足をつけながら一つずつクリアしていこうというわけだ。
巨人では異例の号令にチーム関係者は「負け続くと、仮に今の時期は5割でいいと分かっていたとしても忘れてしまう。いくつ負け越しているからいくつ勝たなきゃいけないとか…。それが力みや悪循環を生む。ヘッドの言葉で肩の力が抜けたんじゃないか」と受け止めていた。
やっとのことでつかんだ連勝でチームは5位ながら、最大6あった借金を4に減らした。このままのペースで借金を完済し、次のステップに進めるか。











