〝神童〟こと那須川天心(24=帝拳)はボクシングでどこまで強くなるのか。キック時代、2度にわたる接戦を繰り広げたライバルのRISE世界バンタム級王者・志朗(29)が、その経験をもとに未来を徹底分析した。

 那須川は8日、東京・有明アリーナで与那覇勇気(32=真正)を相手にデビュー戦に臨む。ライバルの新たな戦いを観戦予定の志朗は「今まで常に受けて立つ立場だった天心くんが、これからは挑戦する立場じゃないですか。まずそこが一番に変わりますよね」と、180度立場が変わってメンタルに起こる変化に注目した。

 キック時代との最大の違いは蹴りがなくなることで、志朗から見ても「パンチだけの強さがどれくらいなのか…」と未知数だという。だが、そうした転向による〝不確定要素〟を踏まえても「普通に世界(タイトル)を取るんじゃないかと思います」と、明るい未来が待っていると予想する。

 WBC&WBA世界ライトフライ級統一王者の寺地拳四朗(31=BMB)など、自身も多くのボクシングの王者クラスとスパーリングで拳を交えているが「天心くんの動体視力は異常です。それにキックのステップも生かせると思います。ボクサーにない動きですし」と断言。驚異的な身体能力を誇る那須川なら、世界チャンプになる可能性は十分あるという。

前日計量でニラみ合う那須川天心(左)と与那覇勇気
前日計量でニラみ合う那須川天心(左)と与那覇勇気

 もちろん不安もある。ラウンド(R)数の違いだ。キックは3Rが基本だが、ボクシングではB級で6R。A級に昇格すれば最大12Rになる。それだけに「僕らにとっては6回(R)でも大変です。倍なので。そこをどうするのかなって思います。特に彼の場合〝瞬発系〟の選手なのでどうするのかな、と」と指摘。それでも神童は乗り越えると確信しているようで「だからこそ、彼の長いRの戦いを見てみたいです」と期待を寄せた。

 キック界も注目する神童の第2章は、始まったばかりだ。