5月に開催予定だったU―20W杯を巡るドタバタ劇が日本に大打撃を与える可能性が出てきた。同W杯は当初、インドネシアで開催されるはずだった。しかし、インドネシア国内でイスラエルの大会参加に対して政治、宗教的な背景から反対活動が起きるなど混乱し、国際サッカー連盟(FIFA)が開催権剥奪という異例の決断を下した。

 代替候補地にアルゼンチンが挙がっているが、当初の大会開幕日まで1か月半を切ってもいまだに開催地が決まらない状況が続く。国際大会は準備に数年かけるのが通例で、開催時期が大幅にずれ込む懸念も高まっている。

 6日の技術委員会後に取材に応じた日本サッカー協会の反町康治技術委員長は「だって来月ですよ、来月。どうなっちゃうんだよと。ちょっとどういうふうになるのか見当つかない」とまさかの事態に頭を抱えた。「われわれとしてはこの期間にやってもらいたい」と主張する反町委員長は、その理由について「いろんな予定も狂っちゃう。その後の予定と重なってしまうといけない」と説明する。

 U―20日本代表は同W杯後に、来夏のパリ五輪を目指すU―22日本代表の大岩ジャパンに合流予定だった。しかし大会がずれ込むと、合流時期もそれだけ遅れることになる。大岩ジャパンは9月からパリ五輪アジア予選を控えており、ベストメンバーを組めない事態に直面する可能性があるのだ。

 選手にとっても死活問題だ。同W杯は日本の若手にとって本格的な国際舞台デビューとなり、そこで欧州クラブの目に留まり海外移籍を果たすケースが多い。最近ではMF堂安律(フライブルク)もそのパターンだった。有望株も多い世代で今夏の移籍を視野に入れる選手もおり、そうした計画も修正を余儀なくされるわけだ。

「とにかく課題は山積。早く開催地を決めてもらいたい」と反町委員長。日本にとって頭の痛い問題となりそうだ。