日本相撲協会の諮問機関、横綱審議委員会(横審)の定例会合が27日、東京・両国国技館で開かれた。大相撲春場所は、横綱照ノ富士(伊勢ヶ浜)が両ヒザのケガなどで初日から休場。綱とりで注目を集めた大関貴景勝(常盤山)は左ヒザを痛めて途中休場した。横綱大関不在は昭和以降で初の危機的状況の中、関脇霧馬山(陸奥)が小結大栄翔との決定戦を制して初優勝を果たした。

 横審の山内昌之委員長(東大名誉教授)は「横綱照ノ富士と大関貴景勝が休場だったことは残念。2人のケガの回復と早期の復帰を願いたい」と看板力士の復帰を切望。WBCで大谷翔平(エンゼルス)らが活躍したことを踏まえて「伝統的、国民的なスポーツとしての大相撲の果たす役割は大きい。今回、WBCが大きな人気を博した。相撲の中から、早くスターの象徴である横綱が出てほしい」と新横綱の誕生を願った。

 一方、春場所では優勝した霧馬山をはじめ三役陣が奮闘したことを受けて「横綱をつくると言っても、大関になることが最初。大関に手がかかる力士たちが予兆として今場所生まれてきたのは明るい材料。将来、横綱が早いうちに誕生する機会がないとは思っていない。私は委員長をあと2年間務めますけど、その間に横綱が誕生すると確信している」と期待した。