立憲民主党の泉健太代表(48)は25日、岸田文雄首相の施政方針演説に対する各党の代表質問で、今国会のトップバッターとして演壇に立った。

 泉氏は岸田政権が防衛費増額に伴う増税に踏み切るのなら衆議院を解散して国民の信を問うよう迫った。

 これに対して岸田首相は「何について、どのように国民の信を問うかについては、時の内閣総理大臣の専権事項として適切に判断します」と答えるにとどめた。

 泉氏は「ズバリ聞きます」と、アベノミクス(金融緩和、機動的な財政政策、成長戦略)や財政問題について質問した。

 岸田首相は「アベノミクスによってデフレではない状況を作りだし、2%程度の賃上げを実現して全体として雇用所得の増額は上昇しました」と説明。その一方、女性や高齢者の仕事への意欲が進んだことに「雇用者全体の1人当たりの賃金は伸び悩みました」と答えた。

 代表質問の終了後、会見を開いた泉氏は「(岸田首相の)答弁はひどかったですね。異次元の説明不足、異次元のはぐらかし、と感じる答弁でした」と厳しく批判した。

 この日、岸田首相は代表質問で防衛費をめぐる増税方針や反撃能力(敵基地攻撃能力)の保有、異次元の少子化対策とした子育て対策について答弁している。

 泉氏は「(代表質問で岸田首相が)〝増税〟という言葉を使わないと指摘しましたが、本当に使い続けていない、その継続性には驚きました。なんのためにその言葉を忌避しているのか。〝決断〟と言ったわりには、真逆な逃げの増税だなというふうに感じました」と指摘した。