れいわ新選組の山本太郎代表(48)がぶち上げた1年ごとに議員を交代させる「ローテーション制度」が非難の的だ。「憲法の趣旨に合わない」「常識では考えにくい」と他党から横ヤリを入れられれば、「絵に描いたモチ」と実現するはずがないと冷淡な声が寄せられている。
れいわは昨年の参院選で当選していた水道橋博士(60)の議員辞職に伴う、残り任期5年を比例で落選した5人の候補に1年ごとに交代する方針を示した。
早速、大島九州男氏(61)が繰り上がり当選したが、1年後には議員辞職し、比例で得票した順番に長谷川羽衣子氏(41)、元衆院議員の辻恵氏(74)、元拉致被害者家族連絡会事務局長の蓮池透氏(68)、元新宿区議でトランスジェンダーの依田花蓮氏(50)がバトンをつなぐことになる。
この奇策を他党は一斉に批判した。「(6年の任期を定めた)憲法の趣旨に合致しない」(自民党の世耕弘成参院幹事長)、「常識では非常に考えにくい。制度として考えていることとは違う」(立憲民主党の岡田克也幹事長)、「有権者の意思にそぐわない」(公明党の山口那津男代表)と疑義を呈した。
山本氏は私物化批判に「ちょっとその感覚がよく理解できない。逆にいえば私物化というよりかは最大限、投票してくれた人の票を生かす試み」「6年間、腰を据えて本当に国益に資するようなことを進めている議員がどれくらいいるか。居眠りし続けているような状態、大丈夫ですか?っていうような人たち結構多い」とどこ吹く風だ。
もともとこの議席を回すプランが公に示されたのは初めてではない。4年前の参院選で国政政党となったNHK党の立花孝志党首は就任3か月後に辞職し、浜田聡氏に譲った。
さらに立花氏は比例で出馬していた他の2人にも議員になってもらいたいとして、任期の最後には浜田氏も辞職させ、バッジをつけさせる計画を示していた。
れいわでも3年後に繰り上がる予定となった辻氏がツイッターで「ドイツの緑の党が嚆矢として採用したシステムですが、上手く活用出来ればと思います」とアイデア自体は緑の党が議員のマンネリ、なれ合いを防ぐために2年で交代する制度を模倣したものとしている。
一方で、このローテーション制は実現するハズがないというのも永田町のもっぱらの見方だ。与党関係者は「バッジをつけてしまえば議員に執着するのが普通で、離党してしまえば済む話。議員1人の問題ではなく、公設秘書やスタッフの生活もある。れいわは1議席を失うだけで、これまでも多くの比例当選議員が離党し、もめてきた」と指摘。トップバッターを務める大島氏には“悪魔のささやき”に耐えられるはずがないとの声もある。
各党は選挙前に候補者に対し、任期中に問題を起こしたり、離党する場合は「議員辞職し、議席を返上する」と念書を交わすのが一般的だが、効力を持ったためしがない。
状況は異なるが、須藤元気参院議員(44)は4年前に立民から比例で当選したが、離党し、現在は無所属で活動している。須藤氏が議員辞職した場合は元モー娘。の市井紗耶香氏(39)が繰り上がるハズだったが、その日は訪れないままだ。
カネと欲望にまみれ、裏切り劇が日常茶飯事の永田町である意味、山本氏の描くピュアな理想が、実現するかが注目される。












