岸田文雄首相(65)は7日、4月の統一地方選で自民党の分裂選挙が続出することを受けて正念場を迎えている。

「地方自治体の選挙は非常に重要です。しっかり成果を出していきたい」と、5日の党役員会でこう決意を述べた岸田首相は、北九州市長選(2月5日投開票)に向けて動き始めた。

 同市長選挙では、与野党で推薦する元国土交通省元職員の津森洋介氏に厚生労働省元職員の武内和久氏が立候補を予定しており、与党分裂が予想されている。

 自民党関係者は「岸田首相は昨日(6日)、津森氏に推薦書を自ら手渡して激励を行いました。すでに5日に告示された山梨県知事選は、現職の長崎幸太郎知事と元自民党県議が選挙戦に激突しています。後藤田正純氏が出馬表明した徳島県知事選は〝三つ巴〟、奈良知事選も分裂選挙になるでしょう」と指摘した。

 全国各地で分裂選挙を引き起こした背景には、自民党の地方組織の実力者たちが一線を退いて引退したことなどが挙げられている。

「分裂選挙で心配されるのは党内に禍根を残すことです。仮に選挙で結果を出せず、党内の統制が取れなくなれば、再び玉木雄一郎氏が率いる国民民主党との連立を組む話が浮上しますよ」(政界関係者)

 岸田首相は5日に都内ホテルで開かれた連合の新年交歓会に2年連続で出席。連合は立憲民主党や国民民主党の支持団体として知られているが、なぜ岸田首相が出席したかといえば、ある思惑が隠されていたからだという。

「統一地方選を見据えて連合に接近して立憲と国民民主の労組票を切り崩す狙いがあったと言われています」(前出の政界関係者)

 岸田首相は4月の統一地方選と衆院補欠選挙で結果を出すためには、与党トップリーダーとしての力量が問われている。