〝完全復活〟だ。レスリングの全日本選手権(東京スポーツ格技振興財団協賛)最終日(25日、東京・駒沢体育館)、女子53キロ級決勝は昨年の世界女王・藤波朱理(19=日体大)が奥野春菜(23=自衛隊)を5―0で下し、公式戦106連勝で3連覇を達成。2024年パリ五輪代表の1次選考会を兼ねた大会を制し「勝ち切ることができてホッとしています」と安堵の表情を浮かべた。
圧倒的な実力を持ちながらも、今年はケガに泣かされた。9月の世界選手権は左足甲の靱帯を痛め、10月のU―23世界選手権は左ヒザ蜂窩織炎(ほうかしきえん)でそれぞれ欠場。今大会は4か月ぶりの実戦復帰となり「不安もありましたし、プレッシャーもあった」と振り返る。
ただ、父の俊一コーチは〝空白期間〟について、特に心配していなかったという。「高校2年の時にコロナで1年ぐらい試合がなかったこともありますから。間隔が空いたことは、あまり気にしていなかった。(娘は)『早く試合したい』という感じでした。それを抑えるというか、オーバーワークにならないように心掛けた。(試合への意欲は)それもそれでたくましく感じるけどね」。実戦に飢える藤波を万全の状態になるまで見守ってきた。
その俊一コーチはこの日が58歳の誕生日。まな娘がマットで躍動した姿に「(優勝を)プレゼントしたいと言ってくれていたけど、いいプレゼントをもらいました」と目を細めた。
大舞台に向けて上々のスタートを切ったヒロインは「ケガはすごく苦しかったんですけど、今思えばよかったなと。これから本当に厳しい戦いが続くんですけど、この試合に勝つことが第一だと思っていたので。53キロ級は絶対に自分が五輪に行って優勝します」と力強く宣言した。












