やはり、この男が黙っていなかった…。〝邪道〟大仁田厚(65)が、年内で全日本プロレスを退団するジェイク・リー(33)の獲得に名乗りを上げた。団体OBとして3選手の離脱に見舞われた古巣マットの窮状を危惧するだけでなく、退団者の今後も気にかけている。離脱劇の中心となったジェイクには、業界盟主・新日本プロレスへの〝切符〟をチラつかせながらラブコールを送った。

 11日のFMW―E・鶴見大会で行われた「電流爆破スパイダーネット+有刺鉄線バリケード地雷爆破+電流爆破バット+有刺鉄線インサイドボード爆破デスマッチ」で大仁田は雷神矢口、中川浩二と組み、西村修&吉江豊&竹村豪氏の「無我軍」と対戦した。

 試合は火花が飛び散る激戦となり、邪道と無我が激しく交錯。最後は大仁田と矢口が竹村を爆破バットで挟み撃ちにして3カウントを奪った。

竹村豪氏(左)にダブル電流爆破バット攻撃を加える大仁田厚
竹村豪氏(左)にダブル電流爆破バット攻撃を加える大仁田厚

 試合後、大仁田は「全日本プロレスに電流爆破を持っていく!」と改めて宣言。来年2月4日の東京・エスフォルタアリーナ八王子大会で電流爆破戦を開催すると一方的に発表した。

 その真意を「最近、主力選手が続いて離脱して大変だって聞いたからだよ。俺なりのやり方で古巣を助けられれば。邪道の恩返しじゃ」と説明。ジェイク、TAJIRI、イザナギが12月31日付で退団することが決まり、老舗団体の行く末を案じているのだ。

 全日本にとってはありがた迷惑な気もするが、それはそれ。勢いづく大仁田はさらに「離脱する中にジェイク・リーがいたよな? 元3冠王者の…」と切り出す。9月18日の「50周年記念大会」(日本武道館)に出場した際、目を引かれたのがジェイクだったという。当のジェイクは同大会で野村直矢にわずか43秒で敗れたが、大仁田は「体といい、たたずまいといい、何か雰囲気を感じた」。同じ〝邪道〟のにおいを感じ取ったという。

 ならば、言うことは一つしかない。早速「全日本を離れるなら、一度俺のところに来ないか? 一人で生き抜くすべをいくらでも伝授してやるよ。どこに行くにしても、一度爆破を経験しておけば新境地が開けるぞ。髙山(善廣)選手も曙選手も、爆破を経験して『世界が変わった』と言っていた。お前も経験しておくべきじゃないか?」と呼びかけた。

 さらに「あの団体の〝またぎ方〟を教えてやったっていい」とニヤリ。新日本に乗り込んだ大仁田が、2000年に電流爆破での対戦を求めた長州力からかけられた言葉を意識したようだ。

「乱入にもやり方がある。個性を生かさないと、大きな団体にはすぐにのみ込まれてしまう。俺のところに来れば、そのへんも伝授するぞ」

 2人の合体となれば確かにインパクトは強そうだが、果たしてジェイクの反応は――。