ボクシングのWBA&WBC&IBF世界バンタム級3団体統一王者・井上尚弥(29=大橋)と、4団体統一戦(13日、東京・有明アリーナ)で激突するWBO同級王者ポール・バトラー(34=英国)が8日、大橋ジムで練習を公開した。

 視察に訪れた井上陣営の大橋秀行会長、父の井上真吾トレーナーの前で、リング内での入念なシャドー、サンドバッグ打ちを行った。ブックメーカーのオッズでは井上の圧倒的有利となっているが、WBO王者は「ブックメーカーが設定していること。前回の試合(4月のジョナス・スルタン戦)も戦前予想は相手のほうが有利だったが、私が勝ちました」と言い切った。

 陣営も自信をみせる。マネジャー兼トレーナーのジョー・ギャラガー氏は「井上選手は進化しているし、2019年に見た時より、体が大きくなっています」としつつ「ディフェンスに弱点があると思っていますので、ミスは逃さないように突いていきたい」と〝モンスター〟の防御に穴があると指摘した。

 さらには「ダグラスがタイソンに勝った例もある。楽しみにしてください」と不敵な予告。1990年2月に東京ドームで行われた、世界ヘビー級統一王者マイク・タイソンVSジェームズ・ダグラスのタイトル戦を引き合いに出した。

 この試合はタイソンの圧倒的有利とされたが、ダグラスが10ラウンドにKO勝ちして王座を奪取。ギャラガー氏は「試合では見ている人たちに、衝撃を与えるようなことになります」「非常に彼(井上)はポールのことを脅威に思っているのではないしょうか」とも言い、「世紀の番狂わせ」を再現するという。

 こうしたバトラー陣営の姿勢に、井上陣営も「試合ではあんなに打ってこないけれど、強く打ってくるパンチがあると思うので気をつけたい」(大橋会長)、「基本に忠実でガードもしっかりしているので、なかなか崩すのは難しいとは思います」(真吾トレーナー)と警戒感を強めていた。