エース区間で躍動だ。全日本大学女子駅伝(30日、弘進ゴムアスリートパーク仙台発~仙台市役所前着)の5区は、拓大・不破聖衣来(2年)が29分39秒をマーク。2年連続で区間賞を獲得した。 

 絶好調ではない中でも、きっちり役割を果たした。「練習を思うように積めていなくて、前日も納得のできる動きができなくて不安があった」というが、7位でタスキを受けると、1キロ過ぎで関大の飯島果琳(3年)に並ばれるも、3キロ過ぎからペースアップ。3人の抜きの快走に「つらいところもあったが、沿道の応援のおかげでずっと楽しく走ることができた」と笑みを浮かべた。

 自身が前回大会でたたき出した区間記録(28分00秒)には及ばなかった。しかし、今後に向けて明るい材料もあった。ここ最近はメンタル面で苦しむことが多く「自分でもよくわからないまま走れない期間がずっと続いていた。去年の走りだったり、ケガをしてできなくなったことで比べてしまう自分がいた」。過去の記録を気にするあまり、無意識のうちに自分を追い込んでいた。

 どうしたらいいのか――。悩む不破を救ったのは、五十嵐利治監督やシドニー五輪女子マラソン金メダリスト・高橋尚子氏からの〝楽しんで走ってほしい〟という言葉だった。「今回の大会は『楽しんで走って』と高橋尚子さんにも言っていただいた。楽しむことは大事だと思っていたので、それで自信を持って走ることができた」。原点を思い出し、走ることの面白さを再認識した。

 今後は1万メートルの日本記録(30分20秒44)更新を狙う方針。「今のままだと達成できない目標なので、そこに向けてここからしっかり練習を積んでいきたい」ときっぱり。焦らず1つずつ階段を駆け上がっていく。