北京五輪期間中のドーピング検査で陽性となったフィギュアスケートのカミラ・ワリエワ(16=ロシア)が、自身のスキャンダルをモチーフにした新たなプログラムを発表し波紋を広げている。

 ロシアのナショナルチームによる演技会で、ワリエワ(16)はフリーで、映画「トゥルーマン・ショー」の曲を採用。演技の最後に、黒のフードを被った。ロシア各メディアによると、ドーピング騒動に揺れた北京五輪で記者の問いかけを避けるようにパーカーのフードを被って取材ゾーンを通過した姿を投影しているという。

 本来なら避けたい話題とあって、何とも衝撃的なプログラム。ロシア「チャンピオナット」は「なんて感動的なプログラムだ」などと報じた。しかし、ロシア人ジャーナリストのエレナ・バイツェホフスカヤ氏は自身のテレグラムに鋭い指摘を記した。

 同氏は「ワリエワのフリーはロシア国内向けで、他の国であれば、ブーイングを浴びる可能性が高いように思う。なぜなら、今大会最大のスキャンダルの中心にいる(決して好きでやっているわけではないが)人物が演じているという事実から目をそらすことはできないから。この話題を押し付けるのは、少なくともコーチングスタッフの側は賢明ではないように見える」などと、冷静な視点を述べている。

 ワリエワのドーピング問題については、先日ロシアア反ドーピング機構(RUSADA)による調査が完了したと報じられたばかり。あえてこのテーマを公表した意図にも注目が集まる。