大相撲秋場所14日目(24日、東京・両国国技館)、23日に引退した元小結の幕下常幸龍(34=木瀬)がオンラインで会見を行い、11年の角界人生に別れを告げた。
「相撲人生において、すべてやり尽くしたと。もう後悔はない気持ちでいっぱいです」。冒頭、こう語った常幸龍は現役生活を振り返った。
日大卒業後、北の湖部屋に入門し、2011年5月の技量審査場所に佐久間山のしこ名で初土俵。序ノ口デビューとなった同年名古屋場所から歴代1位の27連勝を記録した。また、翌12年夏場所に所要6場所で新十両に昇進し、歴代1位タイ(幕下付け出し除く)のスピード出世を果たす。しこ名を常幸龍に改名して同年九州場所で新入幕、14年秋場所で小結に昇進した。
しかし、その後は右ヒザのケガに悩まされた。常幸龍は「一時は手術していい相撲が取れていたけど、歳を重ねるごとにヒザの調子も悪くなってきた。痛み止めを打って土俵に立つことが多くなって薬も効かず、ヒザが限界になって、病院には『これ以上やったら人工関節になるよ』と言われた」とした上で「気持ちの面では迷っていたけど、(引退を)決めたのは名古屋場所が終わって東京に帰ってきて、師匠(木瀬親方=元幕内肥後ノ海)に相談して決めました」と明かした。
現役最後の本場所となった今場所は1勝6敗。心身ともにギリギリの状態だったが、土俵に上がったことには理由があった。「引退する人間が土俵に上がってと言われるかもしれないけど、国技館の土俵で相撲を取って終わりたいというのがあった。最後まで土俵に立たせてもらったことには感謝しかない」。会見では涙をこらえきれず、言葉を詰まらせる場面もあった。
今後は協会に残らず、第2の人生を歩んでいく。常幸龍は「まだ決まっていない」としつつ「小さい子やまだやったことない子に相撲を教えたい」と、アマチュアの世界で携わっていくつもりだ。












