ウクライナを非難するような岸信夫前防衛相のツイッターの偽投稿が出回り、在英ロシア大使館も拡散したことで騒動となっている。バレバレのフェイクであっても、ロシア側の偽情報発信や世論誘導の工作活動は日常茶飯事だというのだ。
岸氏が偽投稿と抗議しているのは11日に発信されたとされる「世界は核災害の危機に瀕しています!ウクライナのミサイルは、ザポリージャ原子力発電所の上空で爆発すべきではありません。アメリカの犯罪を繰り返すな!今日が人類最後の日かもしれない…」と英字のツイートが日本語に翻訳されたもの。
岸氏の公式アカウントを示すマークの画像で一見、本物に見えるが、岸氏は一切投稿していないといい、中国系の情報を発信しているアカウントで加工して作り上げたものとみられる。
この偽投稿を在英ロシア大使館が16日未明に引用する形でツイートし、岸氏が「フェイクだ」と抗議するも、ネット上で拡散された。
ロシア事情に詳しいジャーナリストの常岡浩介氏は「誰が元の偽投稿をつくったのかが問題ですが、ロシアの在英にしろ在日本の大使館もツイッター担当官がいて、普段から自分の裁量でプーチンに有利な情報やウクライナの非難、アメリカの陰謀論を流し続けている」と指摘する。
ウクライナ侵攻直後の今年3月には、自民党の河野太郎広報本部長(当時)が在日ロシア大使館のプロパガンダツイートに「恥を知れ」と批判する騒動もあった。
もし日本の公的機関が偽情報を堂々と投稿、引用すれば、外交問題化のみならず、国内からも批判にさらされるところだが…。
「ロシアの場合は(国際的には)またやっているという感じで、国内からもツッコミは入らない。“洗脳外交”といわれ、ロシアに有利なことを言い続け、各国で1人でもロシアの味方をつけられればいいという考え。また、フェイクニュースとファクトチェックで戦った場合、フェイクニュースの方が世の中に広がり、訂正情報は弱いというのを分かっていてやっている」(常岡氏)
ロシアのネット工作はツイッターのみならず、ニュースサイトでも巧妙に行われており、手口は悪質かつ過激になるばかりだ。












