森保ジャパンの〝現在地〟とは? 日本代表はカタールW杯(11月開幕)へ向けて、ブラジルをはじめ強豪国との対戦でチームの強化を図っている。元日本代表MF前園真聖氏(48=本紙評論家)は今月の3試合で見えてきた日本の収穫と課題をズバリ直言。若手が次々と台頭する守備陣を高く評価する一方で、攻撃陣には辛口ジャッジを下した。


 森保ジャパンはカタールW杯に向けて最重要と位置づける6月の4連戦で、パラグアイ戦(2日)で4―1、ブラジル戦(6日)で0―1、ガーナ戦(10日)で4―1という結果を残し、14日にはチュニジア戦(吹田)を控えている。ここまでの戦いぶりを振り返り、前園氏がまず強調したのがDF板倉滉(シャルケ)だ。

「板倉は誰と組み合わせてもいいですし、落ち着いてプレーができています。球際の予測なども含めて、その存在感は大きいですね」と絶賛する。板倉はブラジル戦でフル出場してFWネイマール(パリ・サンジェルマン)とも互角に渡り合い、ここまで6月の全3試合に出場していずれも安定したプレーを披露。センターバックのレギュラー争いで有力候補に浮上してきた。

「彼が真ん中をやれば、DF冨安健洋(アーセナル)を(クラブでプレーしている)右サイドに回すこともできます。そして、左サイドではDF伊藤洋輝(シュツットガルト)が出てきました。守備ラインに高さが出てきますし、課題のセットプレーでも有利に進められるメリットがあります。これは大きな収穫でしょう」。W杯1次リーグで対戦するドイツやスペインを想定しても〝世界基準〟の守備網が整備されつつあるというわけだ。

 一方で、攻撃陣には物足りなさが残る。「活躍が続いていたMF伊東純也(ゲンク)も、ブラジル相手には何もできませんでした。MF南野拓実(リバプール)も含め、安泰とは言えないでしょう。MF三笘薫(サンジロワーズ)の地位は高くなってきていると思います。ただ、ブラジル戦ではDFエデル・ミリトン(レアル・マドリード)を抜けませんでした」

 現時点でレギュラー当確と言えるほどアピールできた選手はおらず「攻撃陣は横一線の状態ではないでしょうか」と今後も激しいサバイバルが続くと分析した。W杯本番では強豪相手に、どのようにしてゴールをもぎ取るのか。その〝青写真〟はまだ見えてこない。