センダイガールズのワールド王者で怪物こと橋本千紘(28)と優宇の「チーム200キロ」が4日の東京・新宿フェイス大会でワールドタッグ王者のDASH・チサコ(32)、松本浩代(34)組を撃破。第10代王者となった。橋本は約1年4か月ぶりに2冠王を達成。団体史上&自身2度目となる快挙を達成した。

 結成から実に1年3か月。実力と存在感と体重はズバ抜けているものの、ベルトには恵まれなかった2人が大奮起した。

 序盤は〝仙台の女裏番長〟ことチサコが得意の飛び道具や細かい関節技、松本が桁外れのパワーで挑戦者組を圧倒。優宇を孤立させるとチサコがダイビングフットスタンプ、ワキ固めで大型チームの分断に出る。それでも200キロ軍はチサコに前後から圧殺弾で挟み撃ちすると、ダブルののど輪落とし。橋本がスピアーからセントーンを女ゴジラ・松本に見舞った。


 それでも王者組は優宇をコーナー最上段に乗せると、パワーボムと胴締め落としの強烈な合体攻撃。何とか優宇から代わった橋本は松本にオブライトを見舞うが、怪物もダメージが深く両者ダウンとなってしまう。

 ここから200キロ軍が一気に出た。松本へまず優宇がダイビングセントーンを見舞うと、続けて橋本が最上段からサンセットフリップ。200キロ以上の衝撃だ。最後は橋本がこの日、2発目のオブライトを決めて、試合巧者の王者組からベルトを奪還。第10代王者となった。

 2人はベルトを腰に巻くと仙女が育てた宮城産ひとめぼれ「農姫米」の特大おにぎり(約3合分)を頬張りつつ、王座奪取を祝福し合った。橋本は「やっとこのベルト取れました! しかも私、2冠です! これからは枠を広げて男女も団体も問わず3冠、4冠、5冠を目指していきます!」と笑顔を見せると、相棒の優宇も「世界中が平和になったら飛行機に乗って海外でもベルトを狙いましょう!」と宣言。

 ベルト、トロフィー、賞状、勝利者賞、おにぎり…まるで動物園と化した控室の前で、女子プロレスの枠を超えた愛すべき2人は、誰も足を踏み入れたことのない領域を目指すことを誓った。