阪神は28日の中日戦(甲子園)に3―2で競り勝ち、3連勝を飾った。だが、28試合を終え7勝20敗1分けと、まだ借金は13もある。そんななか、2年目の成長が見られるのが主砲・佐藤輝明内野手(23)だ。
ルーキーイヤーだった昨季、4月時点では29試合で2割4分5厘、7本塁打、19打点。ここまで6本塁打、14打点は昨季とほぼ同ペースも、打率2割8分4厘と打者としての「確率」を飛躍的に高めている。昨季年間25個だった四球もすでに8。出塁率3割3分台と昨季の2割8分4厘から約5分も上昇。リーグ最多の173を記録した三振数は現在、1試合平均でも1個以下となる27三振と、穴の少ない「打ち取りにくい打者」へと確実に変貌を遂げている。
4月の甲子園の虎戦を複数試合観戦したナ・リーグのMLBスカウトも、その成長ぶりに目を細めたひとりだ。
「最初のオフを経ただけで、これだけ相手の配球に対応できるのは、大したもの。体も少しずつ大きくなってきているし、シーズンを乗り切る体力的なスタミナの不安もいずれは解消される。バッティングは何より本人が、研究熱心でどん欲なんだろう。このスピードで、どんどん経験を積めば、NPBでも指折りの左打者になると思う。春からこれだけ確率の高い打撃を繰り返していけば出塁率もだけど、ヒットゾーンや本塁打の方向とかも、確実に広がる。この後のシーズンも彼を見るのは楽しみのひとつだよ」
一方で前出スカウトは今後の成長速度には、身内のサポートも欠かせないと見ている。
「同じチームの先輩に目標になり、技術も含めて相談できる選手がいれば、成長速度もさらによくなる。自分の実力よりも少し上で、かつ信頼できるプレーヤー。巨人なら岡本が4番に定着にする過程のなかで、ずっと坂本勇人という選手がいたり、ヤクルトで言えば村上には、タイプは違っても打者としての経験値がとても豊富な青木宣親がいたりとか。指導者(コーチ)と選手の関係性ではなく、あくまでも選手同士。要は身近な人に、ちょっとした悩みを相談できる相手がいると心強いのは日本も米国も一緒。大谷(エンゼルス)がベンチでトラウトに助言を仰ぐことはこれまで何度もあっただろうしね」
今の阪神で、そのサポート役となる適任者は、見当たらないのが現状。残り試合で背番号8の将来の道しるべにもなる〝師匠〟の出現が待たれるところだ。












