ブルージェイズの菊池雄星投手(30)は12日(日本時間13日)に敵地ニューヨークでのヤンキース戦に移籍後初登板した。3回1/3を投げ、1被弾を含む4安打3失点、2三振1四球で今季初黒星を喫した。打者16人に84球。最速は97マイル(約156キロ)だった。チームは0―4で敗れた。

 序盤から制球に苦しんだ。先頭のドナルドソンを四球で歩かせ、ジャッジに真ん中のカットボールを捉えられた。しかし、左翼へ大飛球の左翼手グリエルが超美技。フェンス際まで走り、ジャンピングキャッチした。続くリゾに右翼線二塁打されたが、一走が本塁でタッチアウト。ここは味方の好守に助けられた。

 残念ながら幸運は続かなかった。2回は先頭ラメーヒューに中堅左へ二塁打を許し、一死二塁で7番ヒックスに先制2ランを浴びた。2ボールから外よりスライダーを右中間席に運ばれた。2回を終えて45球を費やした。

 3回は三者凡退。しかし4回は一死から三ゴロ失と左前打で一、二塁とされ、次打者ヒックスの時に捕手が一塁けん制を暴投して二走が生還。ヒックスに四球を与え、ここで降板。悔しそうな表情でベンチに引き揚げた。

 ブルージェイズでのデビューマウンドは速球のスピードこそあったものの、チェンジアップやスライダーといった変化球も含めて制球がいまひとつ。84球中ストライクは49球で、ストライク率は58%だった。対戦した打者16人に対して3ボールが7回あった。これだけリズムが悪ければ、打撃と守備に影響を与える。

 強力打線の援護が期待できるだけに、先制点を与えず、大量失点しないことがカギ。次回登板ではナインに信頼される投球をしなければならない。