北京五輪スピードスケート男子500メートル銅メダルの森重航(21=専大)が25日、オンラインで取材に応じ、競技の普及に意欲を示した。

 北京五輪でスピードスケート勢は、女子の高木美帆(27=日体大職)が金を含む4つのメダルを獲得。森重もメダルを手にした一方で、フィギュアスケートに比べると注目度が劣るのが現状だ。実際に日本電産サンキョーは1日、強豪として知られるスピードスケート部を3月末で廃部すると発表し「企業がスピードスケート競技の発展に貢献するという当初の目的についての展望が持てないと判断した」とコメントしていた。

 スピードスケート界にとって非常事態。森重は「衝撃的だった。高校の頃から一つの憧れの企業というか、ずっと活躍されている企業だったので、そこがないと少し悲しい」と振り返った上で「自分に限らず周りの人がそういう企業が一つ減ってしまうと(競技をやる)場所がなくなってしまうので選択肢が絞られちゃうと思う」と不安を口にした。

 森重自身も危機感を募らせている。「地元(北海道・別海町)の少年団でもスケートをやる人が減ってきたり、やめる人も多い」と苦しい現状を告白。だからこそ「自分だけでなく周りの方、チームメートとかとも『スピードスケートが注目されるには』という話をたまにする。世界戦っていく中でどうしたらもっと広まるだろうか」と日々頭を悩ませている。

 まだ答えは定まっていない。しかし、歩みを進める必要がある。

「もっとスピードスケートの競技者が増えたらなと思っている。本当に減ってきているのでもっと増えてほしい。憧れを持ってもらえればという思いで、まずは自分が競技者としてできることをやろうと思う」

 北京五輪では500メートルで日本勢3大会ぶりとなる表彰台に立った森重。〝お家芸〟の完全復活へ、まずは己の滑り磨きをかける。