〝不言実行〟の真意は――。スノーボード男子ハーフパイプで北京五輪金メダルの平野歩夢(23=TOKIOインカラミ)が18日、都内で会見を行った。日本スノーボード史上初の快挙から1か月。頂点に立つまでの舞台裏や新たな挑戦、競技への思いなどを語り尽くした。
スーツ姿で会見場に姿を見せた平野はリラックスした様子で、報道陣の質問に応じた。金メダル獲得から1か月以上が過ぎ、現在の心境は「いろんな人から感動したという言葉をもらって、最近そういう気持ちを改めて実感し始めた」。3回目にトリプルコーク1440(斜め軸に縦3回転、横4回転)を決めて96・00点をマークして逆転Vを飾り、弟・海祝(19=日大)と出場した大舞台は「忘れられない記憶の1つになった」と振り返った。
2大会連続で銀メダルを獲得した平昌五輪からの4年間は過酷な道のりだった。特に昨年は東京五輪スケートボード男子パークに出場。そこから約半年で〝本業〟に向けて仕上げてきた。そんな平野は今大会に照準を合わせてきたはずだが、「北京で金を目指す」と明言することはなかった。それはなぜか。
王者は「(金メダルが目標というのは)心の奥底にはあるもの」としながらも「それ以上に大事な部分は、そこを目指すまでの過程だったり自分だけの生き方というものがあって、付いてくるものがあればいいという理想があった。だから、あんまり金メダルというものをテーマにしないようにしていた」と説明。五輪はあくまで自身が成長するための舞台という位置づけで、スケボーを含む挑戦そのものを大事してきたわけだ。
そんな平野にとって、スノーボードの魅力は「カルチャーと競技の2つに分けられていること」と指摘する。「カルチャーのよさはカッコよさやスタイルに正解がない。個性的な表現の魅力というのは映し出されているのかなと」。その一方で「競技でいうと夢とか目標とか、常に自分の恐怖感と戦いながらトップを狙うというか。すべての思いをかけてくる真剣勝負の場になっている。この2パターンが魅力だと思う」と語った。
今後の新たな挑戦については「全く同じというより、他にやっていけるものが何なのか。自分野中でも探していたり、考えている時期」と話す。さらに「新しい技にも次の冬季五輪にもチャレンジしていきたいし、新たなことにも向き合いたい」と平野。次なる〝夢〟へ歩みを止めるつもりはない。












