日本テニス協会は27日、男子テニスの錦織圭(31)と綿貫陽介(23)、女子テニスの大坂なおみ(24)の所属先が来年1月1日に「日清食品」から「フリー」に変更されると発表した。

 日本のテニス界を引っ張る男女エースが揃ってフリーとなった。錦織は2012年、大坂は16年に日清食品と所属スポンサー契約を締結。看板商品でもあるカップヌードルの広告塔になるなど蜜月関係にあったが、同社は契約を更新しない決定を下した。

 日清食品の広報によると「錦織選手と大坂選手に関しては12月、綿貫選手は10月に契約満了です」として打ち切りを否定。更新しない理由については「スポーツマーケティング戦略の変更です。これまで弊社はテニスを中心にマーケティングしていました。今年、世界的な大会の東京五輪が終わったことで区切りをつけ、今後はバスケットボールに軸足を移していく方針です」と話し、業績悪化などによる理由でないことを明かした。

 同社は2019年に米プロバスケットボールNBAウィザーズの八村塁とグローバルスポンサー契約を締結。今後は高校生の大会のスポンサーなど幅広く手掛けていくという。

 錦織と大坂は来年以降、新たな所属スポンサーを模索。関係者によると「見つかるまではフリーとして活動する」という。