全国宝石卸商協同組合は20日、日本の誕生石を63年ぶりに改訂すると発表。新たにクリソベリル・キャッツ・アイ(2月)、アレキサンドライト(6月)、スピネル(8月)、タンザナイト(12月)など10石を追加し、全29石となった。

 これまでの誕生石は米宝石商組合のリストをベースに全国宝石卸商協同組合が1958年に定めたもの。誕生石は国ごとに異なり、リストによってその国の宝石需要にも影響する。

 今回の改訂について富山に店を構えるオートクチュール宝飾サロン「J.C.BAR」の嶋直樹氏は「一般的にはあまり有名ではないけど魅力的な宝石も入っていて、よく吟味したと思う」と評価。その上で注目株にスピネルを挙げ、「今まで魅力的でありながら脚光を浴びておらず1カラット当たり5~6万円と安いが、今後需要が増して数倍に急騰する可能性もある」と指摘した。

 実際、宝石の価格は急激に上昇することがある。過去には短期間で10倍近く爆上がりした宝石もあるという。ちなみに今回追加された誕生石のなかではアレキサンドライトの相場が最も高く1カラット当たり50~60万円、次にクリソベリル・キャッツ・アイが同30~40万円だった。

 誕生石といえばダイヤモンド(4月)やエメラルド(5月)、ルビー(7月)など高価な宝石がズラリと並ぶ。交際相手にねだられて奮発した経験のある人も多いはずだが、昨年からのコロナ禍で来店客数が減少した。それだけに今回の誕生石改訂には宝飾業界からの期待は大きい。

「コロナ禍は悪いことばかりではなかった。外出自粛により、ネットで宝石を見て楽しむ若い宝石ファンが増えたんです。ファンたちは『石沼にハマった』と自虐していて、潜在的なお客さんが増えたと言える」(嶋氏)

 かつて富裕層の趣味と見られがちだった宝石収集。しかし、コロナ禍で“石沼”にハマる若いファンの急増と誕生石の追加が重なったことで、思わぬ宝石の価格が上昇するかも!?