なでしこジャパンの“次世代エース”として期待されるMF田中陽子(21=ノジマステラ神奈川相模原)が本紙の独占インタビューに応じた。2012年のU―20女子W杯でブレークしたものの、常勝軍団のINAC神戸で伸び悩み、今季からノジマステラに完全移籍。周囲を驚かせた2部チームへの電撃移籍の真相や今後の目標、さらに気になる私生活まで激白した。

 ――誰もが驚いた電撃移籍だった

 田中:INACで3年間やってきて、このままだと目標に向かっていく上で良くないなと。環境を変えたいと思った時、ノジマステラにJFAアカデミーで6年間一緒だったDF吉見(夏稀=21)さんがいて、連絡を取り合う中でチーム状況を聞いたり、関東に遊びにきた時にここにもきて練習試合を見たりしました。寮もグラウンドもしっかりしていて、他のチームでこれほどの施設はないですから。素晴らしい指導者がいて、攻撃的なチームの戦術も魅力を感じました。

 ――2部でのプレーに迷いはなかったか

 田中:それはなかったです。どこでどうしたら成長できるか。20年の東京五輪で活躍してメダルを取るという目標に向かって、どうしたらいいのか考えたときにここはベストの場所でした。

 ――仕事をしながらサッカーをする“二足のわらじ”を履くことに

 田中:まだ出勤し始めたばかりで慣れないですね(笑い)。業務は人事採用グループで、面接に応募してくる方の時間や場所を決めたりといった事務作業。午前に働いて午後が練習です。

 ――女子サッカー界の先輩たちは両立しながら苦労を乗り越えてきた

 田中:フルタイムで働いていた方もいますし、そうなるとスケジュール的にも体力的にもすごく大変。いろいろな面で成長できると思います。

 ――U―20W杯で活躍した“ヤングなでしこ”がA代表のレギュラー争いに食い込めていない

 田中:A代表はみんな10年くらいやってきてスタイルもメンバーも固まっています。そこに入りたいなら、違うプレー、自分にしかできないことをやって、ものおじせず、力を出していくしかないですね。

 ――具体的には

 田中:自分はミドルシュートが武器なので、そこで得点していきたいです。

 ――MF澤穂希(36=INAC神戸)の後継者と言われてきた重圧は

 田中:言われるかもしれないけど、プレースタイルも違います。INACの時は人が多くて神戸も都会で、自然とそういうのを感じていたところもありました。でもここはすごく穏やかでちょうどいい環境なので、自分のやりたいことに専念できます。プレッシャーも感じずにできています。

 ――6月にはカナダW杯が控えている

 田中:代表は、チームで実力をつけて結果を出してレベルが高くなったら選ばれるものだと思います。呼ばれたときにはしっかり結果を出せる選手になれるように頑張りたいです。

 ――ちなみに最近のマイブームは

 田中:こっちに来て車を運転するようになった。昨年免許を取って、今は運転が楽しいです。あと、こっちに来たばかりなので部屋のものを探すのが楽しい。今はトイレをトトロのグッズで揃えたいです(笑い)。

 ☆たなか・ようこ 1993年7月30日生まれ。山口・山口市出身。日本サッカー協会が運営するJFAアカデミー福島の1期生で、各年代別代表でエースとして活躍。12年8~9月に日本で開催されたU―20女子W杯では6ゴール2アシストで日本の銅メダル獲得に貢献。13年アルガルベ杯のノルウェー戦でA代表デビュー。12年に入団したINAC神戸から今年1月にノジマステラ神奈川相模原に完全移籍。157センチ、47キロ。