小谷野、中島(いずれもオリックス)と、今オフの補強が惨敗に終わった西武が、改めて渡辺久信シニアディレクター(SD)の眼力に依存している。
今季は最下位・楽天とわずか1ゲーム差の5位と低迷した西武。シーズンを通して三遊間を固定できなかった危機感から、前アスレチックス2Aの中島、さらに日本ハムからFA宣言した小谷野のW獲得に動いた。しかし、結果は事前の情報不足や敏腕代理人との駆け引きに完敗。“一兎”も得られぬ惨敗に終わった。結果、懸案の「内野手層の強化」(鈴木球団本部長)は手術明けの中村の三塁復帰、イースタン・リーグ本塁打王で来季2年目・山川の起用などの代替案で乗り切る構えだが、育成の観点から山川がハマればチームにとっては大きい。残る再建の方策は投手力の整備だが、実はここに西武は一筋の光を見ている。
かつてライオンズの背番号18を背負った「オリエンタル・エクスプレス」郭泰源二世の期待がかかる郭俊麟(かく・しゅんりん、22=国立台湾体育運動大)の獲得がそれだ。鈴木本部長が「マウンドさばきがよくて、センスを感じる。即戦力プラス、ドラフト1位以上という考え方」と自信満々に語るように、今秋に行われた21Uワールドカップ決勝(台湾・台中)では日本代表を7回無失点に抑えて、台湾の優勝に貢献した。
最速153キロの速球と落差の大きいチェンジアップが武器という郭だが、この逸材を台湾球界を経由せずに獲得できたのも同球界に太いパイプを持つ渡辺SDの存在があったから。球団関係者は「現場の目を持ち合わせたSDが絶賛する郭は、うまくいけば新人王級の働きをするはず。SDの眼力は今年途中入団して本塁打王を取ったメヒアの一件で証明済み」と絶賛する。
SDとして初渡米となったメジャーキャンプ視察で目に留まった大砲を5月に途中入団させ、見事結果を出した渡辺SD。その眼力を信じるしかない西武でもある。










