ア・リーグのサイ・ヤング賞を2年連続で制したタイガースのタリク・スクバル投手(28)が今オフ、一気にMLB最大級の「金銭闘争」の主役へと浮上している。

 来季終了後にFAとなる左腕は本音では「ずっとタイガースでプレーしたい」と残留を強く希望しているが、球団との契約交渉は停滞。すでに水面下で各球団が動きを活発化させ、争奪戦の気配が濃厚となってきた。

 背景にはスクバルの実力に見合う高額契約を求める代理人スコット・ボラス氏の存在がある。タイガースは2024年オフ、4年総額1億ドル未満の延長契約を提示。しかしボラス氏が即座に拒否したことから、米メディアも一斉に「スクバルは史上初の〝投手で4億ドルFA〟になり得る」と報じるなどヒートアップしている状況だ。代理人サイドは明らかに市場価値の最大化を狙っており、双方の「要求の開き」は埋まる気配がない。

 こうした状況を受け、米老舗誌「スポーツ・イラストレイテッド」の電子版「ON SI」は「スクバルは今オフのトレード候補ランキングのトップ」として詳報。メッツ、アストロズ、レッドソックス、パドレスなど複数球団を有力候補として挙げ、特にパドレスは即戦力左腕の最有力ターゲットとして「有力候補」とみられ、前のめりで動き出しているという。

超大物代理人のボラス氏
超大物代理人のボラス氏

 スクバルは今季13勝、防御率2・21、241奪三振と圧巻。FA直前の移籍で〝レンタル扱い〟でも「エース級の働きは確実」と見られており、優勝を狙う球団にとってはノドから手が出る存在だ。

 一方、地元紙「デトロイト・フリープレス」によれば、スクバル本人は「デトロイトの街が大好き。ここにいたい」と繰り返し強調。しかし同時に「契約やトレードの話は自分のコントロール外」と暗に〝ボラス氏頼み〟となっていることを示唆しており、球団との歩み寄りが見えなければ移籍も受け入れる覚悟もにじませている。

 タイガースは〝残留か、延長失敗なら高値で放出か〟の重大な岐路に立つ。ボラス氏の強硬姿勢、複数球団の熱視線、そしてスクバル本人の本音。サイ・ヤング賞左腕を巡る争奪戦は、今オフ最大級の注目案件となりそうだ。