男子ゴルフのローリー・マキロイ(32=英国)が、うつを患っていたことを明かし、コートから離れている女子テニスの大坂なおみ(23=日清食品)について、思慮深く語った。

 マキロイは米誌「エスクァイヤ」のインタビューで、大坂が問題提起したテニスの会見方法について言及。「テニスでは、コートを降りてから世界のメディアと向き合うまでの時間枠はわずか30分。考えや感情をまとめるにはかなり限られた時間だ。だから、もう少し時間とスペースを与えることができるのではと思う」と解決策を提案した。

 5月の全仏オープンで大坂は、初戦勝利後の会見をボイコットし1万5000ドル(約165万円)の罰金を科された。この行動についても「彼女が、自分が健康で幸せな状態を守れない環境に身を置かないために1試合あたり1万5000ドルの費用がかかるとしたら、それだけの価値があった。だから、何の問題もない。私は素晴らしい姿勢だと思った。そして私は全仏オープン側がそれをとても貧弱に扱ったと思った」と、大坂を擁護した。

 一方で「ただし、私たちプロは、世界のメディアと向き合う義務があるという議論もある。なおみの場合、確かにうまく乗り越えるための創造的な方法があったと思うし、何かが行われたかもしれない」と別の問題解決策があったのではと指摘。精神面について学んできた男子ゴルフ界のスターは「特にメンタルヘルスについては、私たちはケースバイケースで考えるべき。グレーの領域がある。白黒だけではいけない」と個々にあった対応が必要だと訴えた。

 東京五輪での復帰が予想される大坂。各スポーツ界から注目を集め続けている。