日本男子のエースで世界ランキング35位の錦織圭(30=日清食品)が完全復活に向けて奮闘している。

 右ヒジ故障による手術、新型コロナウイルス感染の苦難を乗り越え、8日のジェネラリ・オープン(オーストリア)で約1年ぶりに実戦復帰。イタリア国際(ローマ)では1回戦で383日ぶり白星を挙げた。今後は21日開幕のハンブルク・オープン(ドイツ)を経由して全仏オープンに臨むが、ひと足先に来年夏の東京五輪出場へ一歩前進した。

 大坂なおみ(22=同)と錦織はともに東京五輪出場を明言。大坂はすでに出場条件を満たしたが、錦織は国別対抗戦デビス杯の出場回数が足りていない。しかし、例外規定に「ケガ・病気の場合」「過去の五輪での貢献」の項目があり、日本テニス協会は例外適用をアピールする文書を国際テニス連盟(ITF)が指定する締め切り日の18日までに提出したことを明かした。錦織はリオ五輪銅メダルの実績があり、ケガによる欠場も認められるとみられ、受理される見通しだ。

 来年夏、男女エースが東京五輪で躍動する姿が待ち遠しくなってきた。