【オーストラリア・メルボルン20日発】テニスの4大大会初戦、全豪オープンが開幕し、女子シングルスで連覇を目指す第3シードの大坂なおみ(22=日清食品)は1回戦で世界ランキング59位のマリエ・ブズコバ(21=チェコ)に6―2、6―4のストレートで勝ち、順当に2回戦に進んだ。

 ディフェンディングチャンピオンとしてセンターコートに姿を見せた大坂は、序盤からエンジン全開というわけではなかった。第4ゲームは相手に先行を許したが、強烈なバックハンドのダウンザラインでキープ。この1本で試合の流れを変えた。

 ブズコバのサーブの第5ゲームは相手のミスも手伝って、3本のブレークポイント。ここからデュースに持ち込まれたが、鋭いフォアのクロスで攻略してブレークに成功した。第7ゲームもブレークし、続く第8ゲームは鋭い角度でバックのリターンが決まってセットを奪った。

 第2セットに入ると180キロを超えるサービスが決まり出し、第2ゲームでは3本のエース。だが、第4ゲームでブレークポイントを握られ、第6ゲームではミスが出て初めてブレークを許した。

 それでも積極性を失わずに攻め続け、フォアの強打で逆襲。続く第7ゲームを奪い返し、第9ゲームもバックハンドのウイナーでブレークすると、第10ゲームも圧倒して1時間20分で大会初戦を飾った。

 コート上でのインタビューに応じた大坂は「緊張を抑えるのが難しかった。みなさん、私を見に来たわけではないでしょうが、応援してくれてありがとう」とジョークを交えて話すと、場内からは笑いが起きた。「初戦はいつも難しいし、グランドスラム(GS)の初戦は難しい。彼女(ブズコバ)はGS初出場なんでしょ? 彼女はきっといい選手になると思うわ」と相手をたたえた女王。連覇への手応えを聞かれると「この大会を勝つかどうかは、見てのお楽しみよ」と笑い、ファンの歓声に応えた。

 22日に予定される2回戦は鄭賽賽(25=中国)と対戦する。