分厚い壁を突破できるか――。大相撲秋場所5日目(15日、東京・両国国技館)、関脇若隆景(27=荒汐)が幕内翔猿(30=追手風)を寄り切って2連勝。時間をかけて白星をたぐり寄せ、取組後は「落ち着いて寄り切れたのでよかった。(手応えは)悪くないと思います」と冷静に振り返った。

 3月の春場所で86年ぶりに新関脇Vを果たしたが、その後は9勝6敗(夏場所)と8勝7敗(名古屋場所)と伸び悩み、今場所もここまで黒星先行だ。長男の幕下若隆元、次男の幕内若元春と同部屋で汗を流す若隆景について「大波三兄弟福島後援会」の作田謙太郎幹事長は「急に強くなった部分もあってマークされている。場所前は横綱(照ノ富士)をはじめ関取衆が荒汐部屋に出稽古に来ていたし(対策されて)本人もきついと思う」。それでも同氏は「それに打ち勝たないと上(大関以上)に上がっていけないから頑張ってほしい」と激励した。

 若隆景は賜杯を手にした春場所後、県庁で行われた優勝報告など地元福島に凱旋したが、新型コロナウイルス禍で祝勝会などは開催できていないという。そんな中、同後援会は今場所7日目(17日)と14日目(24日)に「応援ツアー」を組んでおり、いずれも30人超の団体で国技館に足を運ぶ予定だ。若隆景は「まだまだこれから自分の相撲に集中していきたい」ときっぱり。故郷の期待に応え、中盤戦から逆襲を目指す。