大相撲名古屋場所6日目(17日、愛知・IGアリーナ)、幕内獅司(29=雷)が幕内朝紅龍(高砂)を下して唯一の全勝となった。

 立ち合いで朝紅龍に押し込まれたものの、低い体勢で攻めて冷静に押し出した。取組後の支度部屋では「(相手は)速いからちゃんと見て。本当はまわしを取りたかった。6連勝? 何も考えてない。相撲が取れて良かった」と気持ちを引き締めた。

 ウクライナ出身の獅司は、2024年九州場所で新入幕。かねて左肩痛を抱えており、先場所千秋楽の翌日5月25日に手術を受けた。初めての全身麻酔が怖かったといい、手術前にはウクライナにいる父、母などに電話をして「日本(の医療技術)はすごいから大丈夫だ」と励まされたという。

 今場所前にはパリ巡業に参加。両親と再会することはできなかったものの、ウクライナ人の友人と食事をする機会に恵まれた。そして、場所初日の4日前から相撲を取る稽古を再開し、急ピッチで調整を進めてきた。

 幕内唯一の6連勝となったが「考えてない。相撲を取れればいい」ときっぱり。好スタートを切ったウクライナの新星が、賜杯争いのダークホースとなりそうだ。