日本相撲協会は26日、大関鶴竜(28=井筒)の横綱昇進を正式に決定。理事の八角親方(50=元横綱北勝海)と審判委員の湊親方(45=元幕内湊富士)が伝達の使者を務めたが、舞台裏ではとんだドタバタ劇が繰り広げられた。

 大阪・天王寺区の法岩寺本院で使者から横綱昇進を伝えられた鶴竜は「謹んでお受けします。これからより一層稽古に精進し、横綱の名を汚さぬよう一生懸命努力します」と口上を述べた。新横綱は口上の言葉について「分かりやすいし、シンプルに自分の気持ちを言おうと思った」と説明。「相撲だけじゃなくて、尊敬される力士にならないと」と表情を引き締めた。

 一方、大阪府立体育会館で理事会が終了したのは午前8時50分ごろ。伝達式の会場まで車で10分足らずの距離だというのに、9時を回っても使者がやって来ない。最初は和やかに雑談していた師匠の井筒親方(52=元関脇逆鉾)も「まだ来ないの」「遅いなあ…」と、だんだん不安な顔になっていった。

 井筒親方はたまりかねて湊親方に電話を試みるもつながらない。結局、9時20分すぎになってようやく使者が現れた。なんと、使者の両親方は天王寺区「法岩寺本院」ではなく、井筒部屋が宿舎にしている西成区の「法岩寺別院」へ間違えて行ってしまったという…。

 八角親方は「連絡不足。あっち(別院)のほうにね。ピンポンを押しても誰も出ないから“間違ってるな”と…。まあ、遅れたぶん、盛り上がったんじゃないの」とバツが悪そう。幸い距離が近かったため大幅な“遅刻”は免れたものの、新横綱の誕生早々に失態を演じた格好だ。