【大相撲】稽古で格下相手に1勝4敗 厳しい評価も貴景勝あくまで強気

2019年09月03日 16時30分

カメラをじっと見る貴景勝。強気な姿勢を崩さなかったが…

 これで大丈夫なのか。大相撲秋場所(8日初日、東京・両国国技館)を控えた2日、大関復帰を目指す関脇貴景勝(23=千賀ノ浦)が東京・江東区の尾車部屋で行われた二所ノ関一門の連合稽古に参加した。7月の名古屋場所は右ヒザの故障で全休し、わずか2場所で大関から陥落。この日の稽古では格下を相手に苦戦し、本番を前に大きな不安を露呈した。親方衆や角界OBからは厳しい見方が相次いでいる。

“元大関”が格下を相手に苦戦を強いられた。貴景勝は小結阿炎(25=錣山)、幕内阿武咲(23=阿武松)、幕内玉鷲(34=片男波)と5番取って1勝4敗。押し込めずに引いてしまったり、あっけなく前に落ちる場面もあった。

 この日の稽古内容について、一門の尾車親方(62=元大関琴風)は「押し込んでいく馬力が感じられないし、引く場面も多い」と指摘する。稽古を視察した元小結の舞の海秀平氏(51=相撲解説者)も「とても厳しいですね。『期待できます』と言える内容ではなかった。立ち合いの当たりが戻っていないし、押された時に踏ん張れない。まだ関取衆と稽古をする状態まで戻っていないのかもしれない。ケガをする前はもっと重さもあったし、立ち合いの迫力もあったし、動きも良かった」と評価は低かった。

 8月31日の横審稽古総見では、元横綱の北の富士勝昭氏(77=相撲解説者)が「(本来の状態から)まだほど遠い。(大関復帰の条件の)10勝は簡単じゃない」と厳しく採点したばかり。周囲の不安は解消されるどころか、むしろ広がっている。しかも、本番まで1週間を切った段階で関取衆と相撲を取ったのはこの日を含めて合計10番。番数の少なさも気がかりだ。

 貴景勝は「すごく良かったですよ。ヒザは日に日に良くなっている。不安は全くない」と状態に問題がないことを強調。「稽古場(での調子)がいいから本場所がどうとか…。皆さんはこの1、2週間と言うけど、一番大事なのは番付発表(8月26日)までに何をするか。それをやってきたと自分では思っている。(本番前に)1週間追い込んだところで強くなるほど簡単なものじゃない」と話し、あくまでも強気な姿勢を崩さなかった。

 いずれにせよ、初日までに残された時間はわずか。ここから、どこまで調子を取り戻すことができるのか。本番までの一日一日が重要な意味を持ちそうだ。