東京五輪柔道男子100キロ級代表のウルフ・アロン(24=了徳寺大職)が28日、オンライン取材で、無観客で行われる全日本選手権(12月26日、講道館)に出場する意向を示した。

 コロナ禍以降、基礎体力の強化に努め、9月中旬から拠点の母校・東海大での本格的な稽古を再開。昨年末に損傷した右ヒザ半月板を切除した影響もあり、本調子ではないということだが「徐々にパフォーマンスも上がって、練習の精度も上がってきている」と柔道ができる喜びをかみしめているという。

 また長らく試合から遠ざかっていることから「出られる試合には出たい」との考えだが「ヒザへの負担を考えると体重も徐々に落とした方がいい。国際大会前に一度、無差別の大会で試合感覚を取り戻したい」との思いもあり全日本選手権出場へ舵を切った。

 昨年大会に続く連覇で、来夏の五輪に向け弾みをつけるつもりだ。

 ただ私生活面では、昨年4月に結婚した一般女性と「離婚を前提に別居している」と言及。夫婦で五輪に臨む方向ではなくなっているが「延期によってやれることがたくさん出てきている。すべてを克服して、試合当日には万全な状態で臨んで優勝したい」と改めて金メダル獲得を誓った。