【柔道】高藤 赤裸々SNS発信続行宣言

2020年06月13日 11時00分

高藤は自宅でトレーニングに励みつつ、SNSでも積極的に発信してきた(本人提供)

【どうなる五輪パラリンピック】東京五輪は新型コロナウイルス禍で1年延期となったが、自粛期間が長引き、選手たちは思うように練習に打ち込めない状況が続く。そうした中で注目を集めているのが、柔道男子60キロ級代表の高藤直寿(27=パーク24)だ。SNSで積極的に自らの思いを発信しており、代表権の処遇に関してはツイッターで“プチバトル”にまで発展。夫人に「ブチギレられた」ととがめられたことさえも赤裸々に投稿する柔道界きっての“インフルエンサー”が、その理由を本紙に激白した。

 ――5月15日に代表権の維持が決まった

 高藤 率直にホッとしたっていう気持ちとともに、頑張らなくてはと。先生たちが決めてくれた決定なので、その期待に応えないといけない。ですけど、それまでがちょっと遅いなって。(陸上・マラソン、卓球など)他競技の代表維持というニュースを見て、不安な部分はありましたね。

 ――五輪1年延期が決まった翌日(3月25日)、ツイッターに「再選考はさすがに無理だろ」と投稿し、話題となった

 高藤 そんな簡単に覆るような代表だったのかと。自分らの実力を、1年延びただけで変更するぐらいに見られてるのは嫌だなって。僕の周りも不安になりますし、面白おかしく「再選考しろ」っていう声もあった。それに対して思ったことを書きました。

 ――リアクションを取った人とツイッターでやり合う場面もあった
 高藤 その時は一個一個、全部返してやろうと。論破できるし、と思った(笑い)。でも、これからオリンピックが近づくと(何にでも反論するコメントが)増えていくと思うんで、全部は反応できないなと思いましたね。

 ――代表権維持が決まる予定だった4月の全日本柔道連盟の理事会延期も、ニュースで知ったと苦言を呈した

 高藤 そもそも(東京五輪が)延期ってなった段階で「意向だけでも教えてくれ」と言ったんですよね。感染者は柔道でも出ると思ったので「4月に理事会なんてできるわけない」って思ってたんで…。そういう事情(4月上旬に全柔連事務局で集団感染が発生)があるかもしれないですけど「気持ちだけでも伝えてほしい」っていう思いはありました。

 ――柔道家では珍しく、自分の思いを積極的に発信している

 高藤「やめとけよ」って言う人もいるんですけど、日本の柔道選手はなかなか自分の意見を発信できていないので、そこに意味はあると思いますし、代表選手としてではなく「高藤直寿」っていう人間を出していこうという思いがあります。

 ――現在の練習状況は

 高藤 柔道は濃厚接触なので、稽古以外のトレーニングを。徐々に強度を上げていって、乱取りができるところまで、体を戻していく感じです。自分は出稽古がメインだったので、今できることを少しずつっていう感じですね。

 ――“おうち時間”は

 高藤 今までこんなに忙しくなく、家にいることはなかった。子供とたくさん遊べたりとか、いい意味で大変だったんで、時が早く流れていくような感覚ではありましたね。

 ――改めて東京五輪への意気込みを

 高藤 オリンピックで金メダルを取ることだけを考えて柔道をやってきたので、この一年を今まで以上に大切にして、みんなの記憶に残るような柔道を披露したいと思います。

 たかとう・なおひさ 1993年5月30日生まれ。栃木・下野市出身。7歳から柔道を始め、東海大相模高3年で世界ジュニア優勝。東海大に進学後、2013年世界選手権60キロ級を制覇。17、18年にも世界王者に。16年リオ五輪では銅メダルを獲得。昨年11月と今年2月のグランドスラム大会で連続優勝するなど実績を残し、東京五輪代表に決まった。足技に加え、肩車や「高藤スペシャル」と呼ばれる変型大腰など多彩な技を持つ。160センチ。