北京五輪フィギュアスケート団体米国代表のビンセント・ゾウによる発言に、ロシアの五輪金メダリストたちが猛反論だ。

 同種目ではロシア・オリンピック委員会(ROC)が1位となり、米国は2位に入った。しかし、競技後にROCのカミラ・ワリエワにドーピング違反が発覚。メダルの色が確定しない状況が続いている中、ゾウは「メダルを受け取る時は、威厳のあるセレモニーで、米国は銀メダルではなく金メダルを受け取るべきだ」と主張している。

 しかし、ロシア国内では批判の嵐。ソルトレークシティー五輪男子シングル金メダルのアレクセイ・ヤグディンは、同国メディア「sports.ru」に「まずはロシアに勝ちたいという思いがあるのでは?でも、金メダルを取るためには、まずうちのチームに勝たなければならないんです。今のところ、それは不可能です。ロシアチームには最強のスケーターがいる」とコメント。妬みから生まれた発言との見方を示した。

 また、カルガリー五輪アイスダンス金メダルのナタリア・ベステミアノワは「米国のスケーターの発言については一切コメントしたくない。人が夢を見ることを止められるわけではありませんから」と皮肉った上で「実際にロシアチームが勝ちましたし、ワリエワのドーピング疑惑を知っていれば、代役を立てられただろう。私たちのチームなら他の選手でも1位だと思うので、金メダル以外の選択肢はない」と言い切った。

 外野から何を言われようと、金メダルはロシアのモノとの考えを曲げる気はないようだ。