成功の秘訣とは――。フィギュアスケートのアイスダンスで活躍する高橋大輔(36=関大KFSC)が充実のシーズンを終えた。パートナー村元哉中(29=同)との結成2季目は四大陸選手権で日本初のメダル(銀)を獲得するなど大躍進。サポートを受けるスカイコート株式会社へシーズン終了の表敬訪問を行った際には「またいろんなことに一緒にチャレンジしていけたら」と新たな野望に燃えていた。

 その席では大勢の社員に囲まれ、女性社員から黄色い声が飛ぶ人気ぶり。引退後の電撃復帰、アイスダンス転向…と周囲を驚かせてきたが、これまでの経緯を振り返って「正直、あまり考えて行動はしていなかった」と苦笑。その上で、大きな決断を下す時の真意を明かした。

「自分の場合、本当に必要な時に必要な方が運よく現れてくれる。その流れに乗ってこられたのが一番です。自ら動いた時は失敗していることが多く、あまり周囲が見えていないですね」

 感じるがまま、流されるがままに身を委ねるのが大ちゃんイズム。かけがえのない相棒・村元との出会い、空前の〝かなだいフィーバー〟も運命の巡り合わせだったようだ。

 カップル続行はまだ正式発表していないが、日本スケート連盟が選考した2022―23年シーズンの強化選手Aには名を連ねた。年を重ねるごとに人間的な成熟を感じさせる大ちゃん。来季も〝天性の受け身〟で未来を切り開いていく。