東京五輪スライドで22年冬季北京五輪組と予算の奪い合い

2020年04月25日 16時40分

 東京五輪の1年延期に国内競技団体(NF)や選手が厳しい状況に立たされる中、シワ寄せは冬季競技にも及んでいる。

 次回の冬季五輪は2022年に中国・北京で開催予定だが、夏季五輪のスライドで日本としては同一年度扱いの大会となった。これを受けて日本オリンピック委員会(JOC)が冬季の競技団体にヒアリングを実施。多かったのは財政面を不安視する声だったという。

 通常であれば夏季、冬季で開催年度が異なるため予算をそれぞれに注力できるが、籾井圭子常務理事は「同じタイミングで強化のボリュームが膨らんでいくことになるので、同じ予算のパイをある意味取り合うような形になる」と指摘。さらに「自国開催の(夏季)五輪が優先された結果、自分たち(冬季競技)に予算が回ってこないんじゃないかというような不安がある」と見ている。

 スキー競技などは海外を強化拠点としており、できるだけ多くの資金を確保したいところ。しかし、ある関係者は「(冬季競技で)成績を残しても結局、東京五輪の競技に話題を持っていかれるだろうし…。なかなか人気を持続できない」と嘆いていたほどで、競技によっては認知度が高くないものもある。

 2つの五輪の“バッティング”で国立スポーツ科学センター(JISS)やナショナルトレーニングセンター(NTC)といった施設利用に影響が出るのも必至。双方が納得できる解決策は見つかるのか。