東京都議会のセクハラ野次も吹っ飛ぶ○恥キャラクター県議が失笑を買っている。兵庫県議会の野々村竜太郎議員(47=無所属)が2013年度に195回の日帰り出張をして政務活動費から約300万円を支出していた問題で、1日に開いた“号泣&意味不明わめき”釈明会見。ダダッ子もあきれそうな会見が、全国に“笑撃”を与えているのだ。この会見で、精神科医は野々村氏を「演技性人格障害」と分析。同僚県議の証言からは、理解不能な「超異常行動」が浮かび上がった。

 東京や兵庫県の城崎温泉に日帰り出張を繰り返し、政務活動費から3年間で800万円を支出した不正疑惑が取りざたされる野々村氏。会見では、領収書が添付されていないことや、同温泉を1年間に106回訪問した目的などについて答えられず“カラ出張”の疑いもある。

「うそ偽りはない」などと繰り返すも、話が核心に差し掛かると突如、号泣。「少子化問題ぐわあぁああ~」「この、うわあぁぁあ~、世の中うぉ~変えたいぃぃーい、一心でええぇ~」「オレがあああぁ…立候補してえええぇ~世の中ををを変えたいいぃぃ…一心でえええ~」といった子供のような泣きわめき声を発し、不正支出疑惑の説明にはまったくなっていない。

 この常軌を逸しまくった姿に兵庫県民があきれたのも当然。県議会の担当者は「電話が鳴りっぱなしですよ」。その内容は「あれが県民の代表かと思うと情けない」「辞職すべきだ!」という抗議ばかりだという。

 同僚議員の丸尾牧県議(49)は、野々村氏から送られた衝撃的な“メール事件”を明かす。同じ無所属の丸尾氏は野々村氏について「ああ見えて議員活動自体はマジメだったが、感情の起伏が激しい人」。議会での席も近く、接する回数も多かった。

“事件”は昨年起きた。新年度の委員会選出で同じ常任委員会入りを希望した丸尾氏と野々村氏だったが、委員長の調整の結果、丸尾氏の希望が通り、野々村氏は別の委員会に所属することに。すると野々村氏は丸尾氏に対して「この恨みは一生忘れない」と怖すぎるメールを送信したという。
 野々村氏は以前、議会で「仏の野々村竜太郎が龍神と化して龍がごとく、議会を焼き尽くす」と“問題発言”をしたこともある。前述のメールには「カチンとはきたけど、対応してもややこしいだけかなと思った」と相手にしなかったが、野々村氏のフツーじゃない性格がうかがい知れる。

 その後の野々村氏の言動も政治家としての資質が欠けているとしか言えないものだった。

「(メール事件後)しゃべってくれなくなった。あいさつをしても無視。無所属で一緒に行動を起こそうとして、声をかけても怖い顔で『私は結構です』の一言だけだった。そういう意味で、この1年は仕事がしにくい環境だった」と丸尾氏。

 これではまるで小学校の低学年レベル。「説明に来た市職員に対して声を荒らげて対応することもあった。理解を超えた逆恨みをするので、みんな距離を置いて接していました」(丸尾氏)

 精神科医の東京・銀座泰明クリニックの茅野分(ちの・ぶん)院長は、診断しないと分からないと前置きした上で「演技性人格障害の可能性がある」とこう分析した。

「生まれや育ちで何らかの劣等感を抱き、自分の存在を認めてもらいたいと思うようになり、まるで演技のように存在を強調するのです。自己顕示欲が強く、存在が認められないと(逆恨みメールのように)他人に責任を押し付ける。議員さんは大げさに表現するような誇大的な人がなりがちだが、大事なところで責任感や倫理観を持ってできるかどうかが大切。(野々村氏は政治家に)向いているか、いないかで言ったら、向いていないでしょうね」

 衝撃的な号泣会見で、一夜にして全国区の“嘲笑スター”となった野々村氏。「小保方さんをしのぐインパクトですからね。お笑い芸人がマネし始めるでしょう。今年下半期の顔になるかも」(芸能プロ関係者)という声まで上がっている。

☆ののむら・りゅうたろう=1966年7月29日生まれ。北野高校から関西大学卒業後、兵庫・川西市職員に。2008年の太子町長選挙を皮切りに西宮市長選や兵庫県議会選に4度出馬し、いずれも落選。11年に高校の後輩に当たる橋下徹氏率いる大阪維新の会とは無関係の「西宮維新の会」を1人で立ち上げ、西宮市選挙区から出馬し、初当選した。