猫虐待女の凄惨現場 自室マンションのゲージ内に24匹放置

2018年02月21日 07時00分

愛護センターで保護された猫たち

 女の猫虐待事件が明らかになった。神奈川県川崎市のマンションで、24匹の猫をろくに世話もせず、ケージで放置プレーした結果、部屋の中は見るも無残なおぞましさに…。マンションで鼻つまみ者だった女は、猫を引き取った愛護センターを“襲撃”する事件まで引き起こしていた。

 神奈川県警麻生署は19日、猫を虐待したとして自称デザイナーの堀口妙子容疑者(62)を動物愛護法違反(虐待)容疑で再逮捕した。昨年12月26日、麻生区内の自室マンションで不衛生な環境下で猫を飼った疑い。

 堀口容疑者による虐待情報が複数寄せられ、愛護団体などが協議を重ねてきたが、まとまることはなかった。

 結果的に、行政代執行で自宅からの強制立ち退きとともに猫を含めた所有物の権利がひきはがされたのだった。同12月26日には警察、同区の衛生課も立ち会い、川崎市健康福祉局保健所動物愛護センターが猫を引き取った。

 同センターの小倉充子所長が語る部屋の内部はおぞましいものだった。「部下からの報告によると、一匹一匹が複数の部屋でケージに入れられていたが、ケージの中にはペットシーツと糞尿が何枚も折り重なって堆積した状態だった」。猫がペットシーツに排泄したら取り換えるのが普通である。その様子は「さながら糞尿のミルフィーユ」(小倉氏)。周囲にも食べ物や水をこぼしたままで、ハエや水アブの大量発生。ものすごい悪臭が職員らを襲った。

 部屋に押し込められていた猫は24匹にも上る。「2匹は愛護団体が、21匹は我々が引き取った。残り1匹は残念ながら死んでいた。死因はわからないが、痩せていたという報告を受けている」(同)

 猫を“奪われた”という認識の堀口容疑者は以降、同センターを2度にわたって来訪。「動物に会わせて」「返してほしい」と30分~1時間ほど訴えたが、行政代執行された以上、同容疑者の言い分は通らない。話が通じないとわかると、強硬手段に出たのだ。

 年が明けた1月9日未明に猫を取り返そうとして、知人のタクシー運転手の男(61)とともに同センターに侵入。同県警に建造物侵入容疑で現行犯逮捕された。小倉氏は詳細を明らかにしなかったが「すでに原状復帰したが、施設の一部を壊された」と話す。猫側も絶対にあの“地獄”には帰りたくなかったはずだ。

 警察の調べに同容疑者は「虐待していない」と容疑を否認しているが、その言い分は通らない。「白い猫が糞の色に着色していた。シャンプーするために持ち上げると不安な表情をする。普通のペットは膝に乗ろうとする動物。ケージで飼うなどは私どもとしても想定外で絶対にしない」(小倉氏)

 同容疑者は3階建てマンションの3階に住んでいた。2階の住人は「臭いがひどくて、あの人の部屋に近いほうの階段は使えなかった」と明かす。同じ階ともなると最悪だ。「1年以上前に引っ越してきて、それからすぐ何かを飼い始めたとわかりました。最初は鼻にツンとくる獣臭さ。夏は本当にひどかった。鳴き声が漏れてきて、猫だとわかった」(住人)

 次から次へと新しいケージを買っては、玄関前に放置。猫の餌もバラまかれていたという。「マンションはペット禁止。ハエがブンブン飛び回るもんだから窓も開けられない。不衛生で一時は新しい入居者を入れるのを中断していたほど。ゴミ出しのトラブルも起きて、頭にきた数世帯が何とかしてと管理会社に訴えたんです」(別の住人)

 動物愛護センターに引き取られた猫はきれいになり、ワクチンを打たれた。21匹いた猫も11匹は愛護団体へ譲渡された。飼い主の都合に振り回される猫はかわいそうである。