〝パパ活疑惑〟で自民党を離党した吉川赳衆院議員(40)が3日、召集された臨時国会に出席した。

 雲隠れ状態だった吉川氏が公の場に姿を見せたのは実に55日ぶり。週刊誌で18歳の女子大学生との飲酒疑惑が報道に反論して、発行元の出版社を提訴している。

 これまで吉川氏は自民党を離党したものの、一貫して記者会見を拒否。自身のブログでは「今後も私は、衆議院議員として国会の活動及びその他の政務につきまして、今まで同様、積極的に活動していく所存でおります」とつづり議員辞職を否定している。

 この日、吉川氏は衆議院本会議場に現れると、久しぶりに顔を合わせた議員らと言葉を交わしたり頭を下げる様子が目撃されたが、終始表情をこわばらせていた。

 その理由は、立憲民主党が衆院本会議に先立ち吉川氏に対し議員辞職勧告決議案を提出したからだ。

 立憲の決議案は「(吉川氏は)自身のブログで一方的な主張を述べたのみで、記者会見を拒否している」とした上で、「もはや有権者の信を失い、衆議院議員として活動ができる状態ではない」と指摘している。

 これを受けて自民党は吉川氏への辞職決議案を取り扱いに「議員の地位は大変に重い」と審議に難色を示した。

 立憲議員は「自民党が難色を示した理由がまったくわかりません。吉川氏は、国会議員としての資質が問われているんですよ」と激怒した。

 しかし自民党内では吉川氏が反省の色を示さず国会に出てきたことに「有権者からの信用を失い、政治家不信につながっています」と批判の声が上がっている。

 今後の展開について自民党関係者は「臨時国会は期間が3日間と短い。秋の国会で野党が吉川氏への辞職決議案を再び提出すれば、これに応じる可能性が高いでしょう」と指摘した。