警察が厳戒態勢の山口組総本部 40年以上続く「ハロウィーンお菓子配り」今年はナシ

2019年11月01日 16時00分

山口組総本部で事情を聴く兵庫県警捜査員たち

 国内最大の指定暴力団「山口組」(神戸市)の総本部で、40年以上に及ぶとみられる、ハロウィーンに合わせて子供たちに菓子などを配る恒例行事が今年は行われなかった。

 山口組総本部では毎年ハロウィーンの日の夕方、子供たちを敷地内に招き入れ、仮装した組員が菓子を配ってきた。

 しかし、2015年に分裂した指定暴力団「神戸山口組」との対立が激化。10月10日には、神戸山口組の「山健組」本部事務所付近で、山口組の司忍(本名・篠田建市)六代目組長の母体「弘道会」系組員の丸山俊夫容疑者が、2人を射殺したとされる事件が起きた(神戸地検が31日に起訴)。事態を重くみた兵庫県警は同11日、山口組総本部や神戸山口組本部などの使用を制限する仮命令を出した。

 同18日には山口組のナンバー2、高山清司若頭が刑期を終え出所。県警は市教育委員会と連名で市民に、組事務所に近づかないように求める文書を事前配布していた。

 組事務所の使用が制限されているため「今年は開催できないのでは」との見通しが強かった中、穏やかな空気が一変したのは午後2時ごろ。約10台の警察関係車両と約30人の警察官が到着し、総本部周辺で“検問”を実施。職務質問や手荷物検査を行った。

 警察関係者が「今年は特殊だから」と困惑する中、総本部の敷地内からは笑い声や音楽、何か作業をするような音が聞こえ「今年も開催か」と緊張感が漂った。さらに、清掃業者らしき車が現れ、中から関係者が姿を見せると、複数の警察官が取り囲んで事情聴取するなど緊迫の場面もあった。

 結局お菓子配りは行われず、警察は午後6時ごろに撤収。事情通によると「行われないのは2度目だろう」という。

 地元関係者は「神戸では昔から外国人が多く、ハロウィーンのイベントは“年中行事”なんですよ。近年、話題になりだして『山口組がお菓子配り』なんて取り上げられているけど、『何をいまさら』って感じです。正式な起源は分からないけど、三代目の田岡一雄組長の時には始まってたとも聞きます」と話している。