新日本プロレス21日の日本武道館大会で、グレート―O―カーンが矢野通に噴飯ものの大惨敗。にもかかわらずKOPWに挑戦を表明し、失笑を独り占めにした。

 初出場の「G1クライマックス」は4勝5敗に終わったオーカーンだが、4勝は「キンシャサの奇跡」級の番狂わせの連続と、与える必要さえなかったレベルの不戦勝。事実上は全敗で来年以降の出場は絶望視されている。

 もうこれ以上は恥の上塗りになるだけなのに、この日もタッグマッチを組まれてしまった。ジェフ・コブと組んで矢野通、永田裕志組と対戦したオーカーンは、頼れる相棒に任せていけばいいものの、身の程知らずにも先鋒に名乗り出ていきなり日本武道館をゲンナリさせた。

 レスリングテクニックにおいても矢野の足元に及ばないオーカーンは、フロントスープレックスから飛行機投げで無様に投げ捨てられる。即座に飛行機投げで反撃に出るも、その切れ味の違いは一目瞭然。1対1では勝ち目がないと判断したか、ようやく現実に戻ってコブとのトレイン攻撃を仕掛けて優位な戦況を築き上げた。

 ところがすぐに調子に乗るという人としての致命的欠陥を抱えるオーカーンは、せっかく優勢となったところで矢野に靴を舐めさせようとする愚行に出る。新日マット随一の策士を相手に自らスキを作るとは笑止千万だ。あまりの使い道のなさから存在価値が疑問視されている粗末なコ―カーンに攻撃を浴びて悶絶すると、NU2で丸め込まれ3カウントを奪われた。経験値、人気、経済力、知力、体力、時の運すべてにおいて完敗だった。

 しかし夜神月ばりに往生際が悪いオーカーンは、試合後の発言で全人類を呆れかえらせる。「てええーい! 矢野! そんなに余の靴を舐めたくないか。じゃったら、いい提案があるよ。完全決着! 貴様を蹂躙して、3カウント、ギブアップを取った後に、靴を舐めさせてやる。確か、そういうことができる何か、貴様持ってたよな? あ~楽しみだなぁ」と矢野の持つKOPWへの挑戦を表明。G1公式戦でマグレの一語に尽きる勝利を収めてしまったばかりにトンチンカンな要求を繰り出し、レスラー適性の低さを露呈してしまった。背任事件に揺れた日本大学は、史上最も恥ずかしいOBと一部で噂されるオーカーンの言動によって、より世間から冷たい視線を向けられることになりそうと言っても過言ではない気がする。