【新日1・5東京ドーム】引退ライガー“山本小鉄”になる?

2020年01月07日 11時00分

誕生の地、東京ドームでファンに別れを告げた

 ジュニアのレジェンド、第2の人生は――。新日本プロレスの年間最大興行「レッスルキングダム14」(5日、東京ドーム)で、獣神サンダー・ライガーが現役生活にピリオドを打った。平成の時代を駆け抜けた獣神伝説が、令和初のドーム決戦で幕。引退後はタレントとしてプロレスを伝えるかたわら、後進の育成にも大きな期待がかかる。

 1989年4月24日の東京ドームでのデビュー戦から、30年8か月にわたるレスラー人生最後の試合。ライガーは同期のライバル・佐野直喜(54)とタッグを組み、現在のジュニアヘビー級戦線で最先端を走るヒロム、リュウ・リー組と対戦した。あまりに有名な入場曲「怒りの獣神」が東京ドームに鳴り響くと、会場のボルテージは最高潮。ロメロスペシャル、掌底、垂直落下式ブレーンバスターと得意技を連発したが、最後はヒロムのタイムボムの前に力尽きた。

 引退会見でマスク越しの表情は晴れやかだった。「しんみりした感じは好きじゃない。(ファンが)まだできるじゃない、やめないでって声を発してくれたので、僕としては100点満点の引退試合だったなと。今日も正面からぶつかって粉々に砕かれた。悔いはないでしょう。何も思い残すことはない」

 平成の時代を駆け抜け、誕生の地・東京ドームで終わりの時を迎えたライガーの功績はあまりに偉大だ。そのため今後もプロレス界への貢献が期待されている。新日本プロレスのハロルド・ジョージ・メイ社長(56)は「プロレスの知識、存在感はものすごくあるので。これからは他の形で我々との関係は続くと思います」。これからは獣神サンダー・ライガーのまま解説者、タレントとして活動していくことになりそうで、第2の人生は「プロレス伝道師」の道を歩んでいくようだ。

 また、ライガー自身は道場に残って選手のサポートに意欲を見せていた。結婚式の仲人も務めるなどライガーと公私にわたり親交が深い坂口征二相談役(77)は後進を育成する「指導者」として適性ありと証言する。

「人がなまくらだと『コノヤロー、テメー』って、ガーッといく厳しさっていうのがあった。でもその分、自分にも厳しかったしね。ジュニア路線(の指導)とかやってもらいたいね。ただあんまり厳しくすると、今の新弟子はやめちゃうから…」と冗談交じりにエール。ライガーを新日プロ入団に導いてくれた故山本小鉄さんのように「第2の鬼軍曹」として新日プロの魂を伝えていってほしいという。

 ライガー自身は「あとはもうプロレスファンに戻って解説席で試合を見て、『スゲーッ』って叫んでいたいです。それから天国にいる橋本真也選手、『俺もレスラー生活終わったよ』って言いたいですね」と笑った。その存在はやはり唯一無二。リングで戦うことはなくても、プロレス界の発展に多大な影響をもたらしていきそうだ。