復活だ、オイ! 全日本プロレスの前3冠ヘビー級王者の“暴走専務”こと諏訪魔(44)が新型コロナウイルス感染からの復帰を前に怪気炎を上げた。持病のぜんそくもあって苦しいものとなった闘病を振り返りつつ、復帰戦となる11日のエディオンアリーナ大阪第2競技場大会に向けてトレーニングを再開したことを告白。無念の返上となった3冠王座の再戴冠へ暴走再開を誓った。

諏訪魔は体調不良により6月19日の富山大会を欠場。その後PCR検査を受けた結果、陽性判定となり同20日松本大会、同26日大田区大会も欠場した。その大田区大会ではチャンピオン・カーニバル(CC)覇者のジェイク・リー(32)を迎えての3冠王座の防衛戦が予定されていたため、ベルト返上という無念の選択を余儀なくされた。

 その後は保健所からの指導のもと、自宅療養、健康観察期間を終了し、1日に抗原検出試薬検査の結果、陰性と判定されたという。闘病期間について「ヤバかったよ。俺、ぜんそく持ってるからせきが止まらなくなっちゃってさ。熱は37度とか微熱だけど、とにかく苦しかった。倦怠感もだし関節の痛みもあって本当につらかったよ。味覚障害もあって、俺の場合は塩味とか苦みに敏感になってしまった。少しの塩でメチャクチャしょっぱく感じたり、コーヒーがすごく苦くてまずく感じた」と告白。味覚障害の後遺症があると言い「今でもたまにおかしいんだよ。さっきバニラシェイクを飲んだらブドウの味がした」と語った。

 それでも6日からトレーニングも再開して「坂道ダッシュをしたり庭で木登りをしたりしてますよ。3週間近く寝たきりだったから、体力が落ちちまったからね。普段、全力のダッシュはあまりしないんだけど、背に腹は代えられないからガンガンやってますよ。心肺機能に後遺症がなかったのが不幸中の幸いだった」と急ピッチで体力回復に努めている。

 自らが欠場している間に王道マットは大きく動き、大田区大会で自らのV8戦に代わり行われた三つどもえでの王座決定戦はジェイクが制して第64代王者となった。目標は、もちろん返り咲きで「自分で勝手に穴をあけたんだから、偉そうに言う権利がねえのはわかってるよ。でも絶対に、ジェイクの対角に立ってみせるよ。そのためには正攻法なんか関係ねえ、暴れ回ってやる。東スポだろうが何だろうが使ってやるぞ、オイ!」と、ほえた。

 復帰戦では6人タッグでいきなりジェイクと相まみえる。復活の“暴走専務”が、欠場者続出で窮地の全日本のカンフル剤となるか。