女子プロレス「LLPW―X」の神取忍(57)が、亡き盟友の〝魂〟を継承することを誓った。

 同団体は15日、昨年9月に死去した元プロレスラーの風間ルミさん(本名斉藤ルミエ=享年55)の追悼イベント「風間祭り(祀り)」を東京・後楽園ホールで開催。神取はメインで尾崎魔弓と組み、星ハム子、宮城もち組と対戦した。

 序盤から尾崎がチェーンを使ってハム子を苦しめると、神取も一本足頭突きでたたみかける。さらに神取は宮城に強烈なラリアートでダメージを与え、最後は風間さんの得意技だったドラゴンパンサー(変型飛龍裸絞め)で勝利を収めた。

 試合後の追悼セレモニーで神取は風間さんとの別れに触れ「すごく悔しいです。すごく残念です」と率直な心境を吐露。1986年に同期でジャパン女子プロレスに入団してから共有した時間を思い出したのか、涙をこらえることができなかった。

「風間とはいつも泣いて、ケンカして、酒飲んで、またケンカして。でも、あんなに小さい体でも女子プロレスができると。そうして形にして夢をかなえてきました。そういうことを決して無駄にすることなく、風間の思いをしっかり受け継いでいきます」

 その後は風間さんの生涯を振り返る映像が流れ、追悼の10カウントゴングが鳴らされた。

 風間さんの技で試合を締めた神取は「研究したの。チャンスがあったら出そうと思って。最後は決められてよかった」と話しつつ「悔しいけど悔やんでもしょうがない。次の目標に向かっていかないと風間の供養にもならないからね」と前を向いた。