ダンプ松本の壮絶人生「父の死と母の入院。そしてこれから」

2020年01月04日 11時00分

退院して元気になった最愛の母・里子さん(右)と

【ダンプ松本の壮絶人生「極悪と呼ばれて」:連載16】父親(五郎さん=享年87)が2019年8月7日に亡くなり、松本家は母(里子さん=86)、私、妹の3人だけとなり、家族の結束はより強固なものとなった。
 
 もう86歳だ。夫は放蕩を繰り返して隠し子までつくるし、娘の極悪同盟全盛期には何度も家に石を投げられてガラスを割られ、親戚からも文句を言われ続けた。よその家の何十倍の苦労に耐えてきた、大事な大事なお母さんだ。やっぱり最後まで一家全員で笑い合いたいし、100歳まで長生きしてもらいたい。私は孫の顔を見せられたかったけど、父の病後にようやく一家だんらんの時が訪れたことは幸いだったと思う。

 しかし父に先立たれたことは、やはり母の胸に深い傷を負わせたのだろう。19年12月3日、母の心臓に軽い異常が見つかったため、埼玉県内の病院に入院してしまったのだ。さすがに私も落ち込んだ。試合の時は集中できるけど、それ以外の時は母のことが心配で、いてもたってもいられない。試合がない日は妹と毎日、看病に行った。だから長与千種(55)マーベラス最後の大会(12月8日、後楽園ホール)も、感情を押し殺して試合に出た。それがプロだから。
 
 必死に回復を念じて看病した結果、わずか10日間で退院した。心からホッとした。深谷市の実家に戻れば、お隣さんに親戚がいるから安心だ。しかも今では元気に動き回り。自分でちゃんと料理して三度の食事もちゃんと食べてるから恐れ入る。やっぱりダンプ松本の母親だ。ホンモノの超人だよ。
 
 家族の絆は深まり、不安は消えた。ならば私はどこへ進もうか。私が主催した12月22日「極悪祭」(新木場)は大成功を収め、千種もマーベラスを撤退しての「仕掛け人」宣言から初めて試合に出てくれた。全女のOGたちも大勢参加してくれて、私は数え切れないほどの勇気をもらった。

 今年、私と千種とライオネス飛鳥はデビュー40周年を迎える。夏場には記念興行をやるつもりだし、11月か12月には還暦記念大会も考えている。いろいろと問題はあるだろうけど、やはりクラッシュギャルズには15年ぶりに再結成してほしい。もちろん赤コーナーの対角上に立つのは極悪同盟だ。40周年で果たせなければ、永遠の夢として追い続けようと思う。

 最終回は若いころの私同様、いじめを受けている人たちへメッセージを送りたい。

(構成・平塚雅人)

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