2015年に閉館した「ホテルオークラ東京」本館跡地に、新ホテル「The Okura Tokyo(オークラ東京)」(東京・港区)がオープン! イチ早く潜入してきた。

 正面エントランスを入ると2棟の建物、41階建ての高層棟「オークラ プレステージタワー」と、17階建ての中層棟「オークラ ヘリテージウイング」がそびえ立つ。

 新ホテルは2つのブランド、海外を中心に展開してきた「オークラ プレステージ」と、トップブランドとして創設した「オークラ ヘリテージ」を一体で運営するのが特徴。両ホテルともに日本の伝統美や和の精神は引き継ぎつつ、最新の設備や機能を備え、伝統と革新が見事に融合している。なかでも本館の面影が最も残されているのは「オークラ プレステージタワー」のロビーだ。

 特にロビー右側の一段低くなったエリアは、オークラを象徴する切子玉形の照明「オークラ・ランターン」をはじめ、梅の花のように見立てて配置される漆のテーブルとイスなど、本館のロビーが忠実に再現されている。

 古き良き時代の空気感まで継承されているかのようで、居心地が良くてずっと座っていたい感じ。ロビーを見下ろす上階からの眺めも懐かしく、本館ロビーを手掛けた建築家・谷口吉郎氏の長男である谷口吉生氏が設計しただけのことはある。

 2つのホテル合わせて508室の客室、7つのレストラン・バーなどを備えており、浴槽から眺望を楽しめるビュー・バスタイプの客室もいいが、飲んべえな記者が気になったのは、プレステージタワー5階のメインバー「オーキッドバー」。

 憧れのバーが伝統と格式はそのままに復活していて、200種類以上のウイスキーコレクションは圧巻! カウンターでグラスを傾けたら、冴えないオジさん記者でもいい男になった気分。午前11時半から営業しているのも魅力で、窓から差し込む自然光を浴びながら昼から飲むのもオツなものだ。広大な敷地の約半分に当たる1・3ヘクタールあまりを庭園や緑地が占めるため、ホロ酔いで散策するのもいいかも!?